夜に冷え込むかもしれないと思い、
黒いイヤーマフラー(耳あて)を手に取りレジに進んだ。
値段は15ドル。日本円で1200円くらいだ。

レジに進むと、女性の店員が話しかけてきた。

どこから来たのかと聞かれたので
日本から仕事で来ている。と答えると

「プロカメラマンなの?」
と 肩にぶらさげていたX100に笑いながら目配せする。

X100は、ライカのM6を、こぶりにしたようなクラッシックな佇まいだが、
中身はライカのレンジファインダーではなく
最新のハイブリッドファインダーを装備している最新のデジタルカメラだ。

$32才 東京で働く商社マンのブログ

僕はこのレトロな風貌のカメラを、レザーのケースに入れて
持ち歩くスタイルが好きだった。

「ただの趣味だよ。」と答える。


「素敵なカメラね! 
秋のバーリントンは紅葉が本当に綺麗だから、
またその時期に来ることをお勧めするわ。」

と、その女性が続ける。

バーリントンの紅葉が綺麗なのは、僕も聞いたことがある。
シャンプレイン湖の周辺が朱に染まり、それは美しい光景だという。

機会があれば、秋にも来てみたいものだが、
当然、仕事だと時期を選べやしない。

昨年のバーリントンも同じ時期。
-20度近い、極寒のバーリントンだった。

そういう意味では、今回の異常なまでの温暖な天気は
僕にとっては予想外の幸運だったのだろう。