少し肌寒い季節がやってきて、
またこの不安定な感覚が僕を包む。

31歳。 会社員。


九州の田舎で生まれた僕だが、
なぜだか、今は高層ビルが立ち並ぶ街で仕事をして、
ふんわりと地に足がついていないような
高層マンションで生活をしている。

地元の大学に進学していれば、
もしくは、就職で実家に帰ることを選択すれば
違う人生があったかもしれない。

そうすれば今、僕は
どこで何をしていたのだろう。


もしかしたら、地元で公務員にでもなって、
気立てのよい地元の女性と結婚して、
もう父親になっていたかもしれない。

退屈な地元がイヤになって、やっぱり
東京に戻ってきたかもしれない。


僕は、18年間、九州で育ち
東京の大学に進学し、
東京の会社に入社して、
運命だと思える女性に出会い、
結婚した。

そして、妻と別れ、
今はこのマンションで独りで暮らしている。

なぜこういう人生を歩んでいるのか自分でもわからないが
これが自分の人生だから、特に疑問も抱かずに
周りが思っている以上に、今の状況に悲観もしておらず、
若い頃よりも、よほどイージーな気分で毎日を生きていたりする。

もう、人生焦ることも、あまり見当たらないし、
多分、このまま仕事もうまくいけば、
食べることにも一生困ることはないだろう。


好きな服を着て、好きな振る舞いをして
限られた状況の中で、好きなように今を生きている。


じゃあ、この先に何をしようか?



はやりの、自分探しや
自分磨きでもしてみるか。笑



この前、何かで読んだのだが、
男が自分を「高めよう」とする原動力は、

地位・金・女性 

の3つしかないらしい。


地位と金は、ある程度
日々の仕事を頑張って、いろいろ器用にやっていけば、
勝手についてくるもののような気はする。
それは、この年になってきて何となく分ってきた。

あとは、女性か。

こればっかりは、頑張ってどうなるものでもないし、
何度も失敗を繰り返す。
これこそ、運命。
神のみぞ知るである 笑


恋愛というのは、不確定要素が多い。
だから、一生楽しいのかもしれない。


女性を人生の目標に生きる。

文字にすると、何とも恥ずかしいこと、この上ないが、
これは、男性の真理であるのかもしれない。


まあ、恋愛に限らず人間同士の干渉というのは、
岩を削る流水のごとく、人の心に何らかの刺激を与え、
時には人を成長させ、時には大きな絶望を与え、
時間をかけてその人を形作っていく。

いろんな人達が僕の人生を流れていき、
僕を削り、僕を形造った。

幸運にもまわりには、多くの人が集まってくれたし、
その中で僕のフィルターにひっかかってくれた人々は
今でも親友として、お付き合いしてもらっている。

基本的には、自分の好きな人間としかプライベートでは
付き合ってこなかったし
あまり興味のないヒトや、コトのために
自分の時間を割くこともしなかった。

そして、僕が出来上がった。
多分、この先もあまり自分を変えようとは思っていないし、
それが分っている自分がいる。



もうしばらくは

自分が自分を無理して変えないといけないと思うまでは、、

もう少し、このまま生きていこうと思う。





僕は5年後、どこで何をしているだろうか。
5年後にこのブログを見返して、何を思うのだろうか。


この東京で変わらない生活を送っているかもしれないし、

仕事の都合で、どこか違う国で暮らしているかもしれない。

誰かに恋をしているかもしれないし、

結婚しているかもしれない。

もしかしたら、もうこの世にはいないかもしれない。



人生、きっと、
分らないから面白い。


きっと、来年もまた

イルミネーションが丸の内を彩る季節には
この不安定な感覚が僕を包み、


僕はまた自分を勝手に定義して、

また懲りずに
人生を面白いと思うのである。