『パパ話があるんだけど・・・』


次男の塁が話しかけてきた


「何?」


『あのさ~あのさ~・・・・あのさ~』


「何?」


『・・・あのさ~』


何回いうとんねん!!


『携帯電話、欲しいんだけど・・・』


「持ってるじゃん」


『メールしたいんだよね』


今彼が持っているのはファミリー携帯でCメールしかできない


そういう歳になったか


「何、メールやりたいの?」


『友達結構メールやってんだよね!』


「ん~ん・・・」


私は少しの間考え、こう答えた


「わかった、いいよ!」


『やったーマジ、パパ?』


「いいよ!」


『やった~』


息子は大喜びした


私は物わかりが良く


子供たちから愛される


子供たちにとって


いわば理想の父親・・・


では無い!!


「ただし交換条件がある」


『????』


「大好きなテレビは21時以降は見ずに早く寝る事

(最近23時過ぎまでテレビを見ているので朝早起き出来なくなっている)

2週間それが出来たら買ってあげる」


『余裕!!』


彼は自信満々に満面の笑みを浮かべて言った


果たしてそうなのか?


その三日後、彼は大好きな半沢直樹の最終回を見ていた


私は食い入るように見ている彼に一言ぼそっと尋ねた


「今、何時?」


「えっ?・・・あっ!!!!」


その時、彼の夢は無残にも儚く消え去ったのは言うまでもないでしょう


「いや~携帯電話買ってあげようと思ったのに


ざ・ざ・残念!!」


塁君、こういう時に使うんだよ


「余裕!!」って


塁君の


『お願いします!御父様、もう一度チャンスをください!!』


が耳に残る今日この頃でした