今日はガットの種類についてのお話です。
「ガット」とは、和訳すると「腸」です。
もともとテニスラケットに張られる糸は、牛の腸を糸状に成形したものでした。
それがしだいに安価な羊の腸に移っていったのですが、現代テニスでは、科学的に製造された糸=「シンセティックガット」が主流になっています。
「シンセティックガット」が登場したため、区別するため牛や羊の腸から造った「ガット」は「ナチュラルガット」と呼びます。(現在市販されているナチュラルガットはたしか全て羊ではなかったかと思います。)
「ナチュラルガット」と違って牛や羊の腸を原料としない「シンセティックガット」は、「ストリング(=糸)」と呼ぶべきなのですが、昔の名残でそのまま「ガット」と呼ばれている場合が多いのが現状です。
なので、基本的に当方ではあえて「ナチュラルガット」も「シンセティックガット」も全て込みで「ガット」と呼んでいきます。
あしからず![]()
以下、それぞれの特性です。
ナチュラルガット![]()
高反発で手応えが柔らかく、ボールが吸い付くような打球感が特徴。
テンション維持性がきわめて高く、打球時の快音が好きなプレーヤーも。
湿度・温度などの管理が必要で、雨の日に使うなどもってのほかだったのですが、メーカー独自のコーティング技術などによって、近年ではあまり気を遣わなくてすむようになっています。
高価ですが、長く張ってても劣化が少ないので、あまり切れることのないプレーヤーにとっては、シンセティックガットを数ヶ月に1回張り替えていくのに比べ、かえって経済的と言えます。
プロの選手はナチュラル使用率が高いですね。
シンセティックガット![]()
科学的に製造されるのでいろいろな素材が使用されていますが、主にナイロンとポリエステルの2つに分類されます。
シンセティックガットの歴史はナイロンガットから始まったのですが、日本では10数年前に「ルキシロン」のポリエステルガットが入ってきて以来、ポリエステルガットは急速に広まりました。
ポリエステルガットはナイロンガットに比べて硬いのですが、ノッチング(縦糸と横糸の交わる部分に生じるミゾ)が起こりにくく、耐久性が高いのが大きな特徴です。
一般的に、断面の直径が1.10mmのポリエステルガットが1.30mmのナイロンガットの耐久性に匹敵すると言われるほどです。
しかし、ポリエステルガットはナイロンガットに比べていわゆる「角切れ(ラケットの先端部分で切れる)」が起こりやすいという短所があります。
ナイロンガットよりもテンションの緩みが起こりやすく、1~2ヶ月経つと不快な振動が発生し始めることもよくありますので、早めに張り替えることをおススメします。
(当店では2ヶ月以内をおススメしていますが、「1ヶ月程度を目安に」と言っているメーカーもあります。)
そして、硬いがために、手首や肘の負担も大きいので、身体的に丈夫な男性におススメします。
ちなみに当店の高校生男子のお客様では、7割以上がポリエステルガットです。
女性のお客様では、9割5分以上がナイロンガットです。
次回、シンセティックガットの構造の違いによる特性などをお話しさせていただく予定です![]()
