ヤシカのハーフ17です。
実はこのカメラ今年の2月に分解・修理してその過程を本ブログに当越していました。
その後先月に売れましてドイツへと旅立っていきました。
すると購入者様より『正しく動作していない。』との連絡がありました。
この様な事は実は意外と結構あります。
ですが海外とのやり取りになるためこのような場合は私は「送料を含む全額を返金しますので返品してください。」と返答して返品してもらっています。
ですが今回購入者様は『簡単な不具合なら自分でも修理できるのでアドバイスをして抱かないか。』と具体的な症状を添えて返答されてきました。
それに対し私は「自身で修理して失敗した場合は私は何も補償できなくなるから返品されることを勧める。」と返答しながらその理由と考えられる原因とヤシカハーフ17(14)の致命的な弱点を説明しました。
すると『確かにその通りだ。だが私はヤシカーハーフ17をどうしても使いたいので二本に送り返すから修理をしてくれないか』との返答が来ました。
そこまで言われてしまっては断れないので往復の送料を私が負担するという条件を私から提示して送り返してもらいました。
この三台の部品取りを利用して次回より修理をして行きたいと思います。
購入者様からは以下のような非常に詳細な不具合の症状を説明してくれました。
① 裏蓋を開けるとフレームカウンターが自動的にリセットされない。
② バルブモードと1.7絞りでは、シャッターが閉じるのに時間がかかる。
③ 絞り1.7を選択した場合、シャッターはバルブモードと同様に動作します。つまり、シャッターボタンを押し続けると、シャッターは開いたままになります。これは他の絞りでは起こらない。
④ フィルムレリーズボタン(カメラ底部)が機能していないようだ(?) 私は100%確信しているわけではありませんが、あなたにも見ていただけるでしょうか?
⑤ フォーカスリングは3mから無限遠まで「粘着性(動きが渋い)」を感じる。調整が必要なのでは?
以上です。
この中で
④ は購入者様の勘違い。正常に動作します。
⑤ は私には3mから無限遠までの渋さが普通でそれ以外が緩すぎるように感じますが調整してみましょう。
① はテスト撮影時にも発生していた症状だった。
それ以外は全てシャッターユニットに起因する症状です。
購入者様はB(開放)とマニュアルF1.7以外ではまともに動いているようだと思われているようですが、ヤシカのハーフ17とハーフ14はその構造上『B(開放)時にシャッター羽根が正しく動作しない場合はAUTO & マニュアル全ての状態でもほぼ間違いなく正しく動作いていない』はずです。
ですから購入者様自身が修理されることを勧めませんでした。
今回の修理は自身が投稿した過去の記事を参考にしながら先ず部品取りを一台分解しながら構造をさいかくにんしてから、修理依頼品を分解していきます。
ヤシカのハーフ17とハーフ14のシャッターユニットは再修理をしようとして分解すると反って症状が悪化して手の施しようが無くなる場合があります。
当に無間地獄になってしまいます。
とにかく注意が必要で神経を使います。
本日はここまでとさせていただきます。
次回より実作業に入ります。