ペトリのカラー35 シルバーボディです。
テスト撮影を終えて現像作業が完了してそのデータが送られてきました。
使用したフィルムはKodakのUltraMax ASA400
電池はLR44 撮影時の電圧は1.504Vでした。
今回はフィルムの装填に失敗してしまい撮影した画像の1/3が無駄になってしまいました。
いつもの窓からの撮影です。
過去にテスト撮影した別のペトリカラー35の画像と比較してみましたがこの画像を見る限り、
ハッキリ言って無限遠のピントの再調整をした効果というか違いは全く感じませんでした。
ちょっと暗いというか色が濃いような感じがします。
露出計の指針がF0.5~1.0程度オーバーの様にも感じます。
レーザー距離計を使っているせいかこんな細かい花の近接撮影でもかなりシャープに写ってくれました。
ヤッパリ少し暗い感じがします。
それでも綺麗に映ってはいますが。
無限遠での撮影ですが…。
まぁこんなもんなんでしょうね。
これも無限遠での撮影なのですがこちらは窓の格子迄シャープに表現されています。
日陰になる部分がかなり黒く潰れています。
完全に建物の影になった部分での撮影ですがコレは明るく写っています。
実はこのコマから露出計の指針よりもF値を一段階程度開いて露出計の指針がオーバーになるように撮影しました。
これも日陰なのですが紫陽花の花の上の部分には日が差しています。
イイ感じの明るさになりました。
この辺からくっきりとシャープに写るようになってきました。
発色も良いですね。
ジャングルジムもこれだけシャープに写るのであれば解像度も良好なのではないでしょうか。
こちらの無限遠はかなり良く写っています。
手前の黄色い乗り物の目玉にピントを合わせているのですが奥の白熊にもそこそこピントが合っているので被写界深度もしっかりしているようです。
フィルムが最後だったため上手く巻き上がらなかったようで二重露光のようになっています。
撮影していて感じたことなのですが、1/500秒のシャッタースピードが無いのはかなり残念な感じがします。その対策なのか最大F値が22になっているのかも知れませんが日中にASA400のフィルムを使うのは少々きついかもしれません。
それとこの個体独自の特徴となてしまったのですが、無限遠の再調整をしたためにレンズの位置がズレてしまい無限遠のクリック感がある位置でシャッターが押せなくなる(切れない)場合があります。そのような時はフォーカスリングを一度5m辺りの近距離まで動かしてから再び無限遠に戻すとシャッターが押せる(切れる)ようになります。
そもそもペトリカラー35はレンズが沈胴している時にはシャッターが押せないようになっています。レンズを繰り出したある領域からシャッターが押せるようになります。
あと露出計の指針が+1オーバーになっています。ですので絞りのF値を一段下げるかASA感度を一段下げて撮影されるのが良いと思います。
最後に今回のテスト撮影で無限遠のピントの再調整をした結果、描写力や解像度が向上したという恩恵をの実感することはは残念ながら出来ませんんでした。
ペトリといえば数あるカメラメーカーの中でも二流いや三流メーカーというイメージがナゼか私の記憶に刷り込まれているですがその理由が判りません。
ネットで調べてみたら
「ニコンのカメラと機能は一緒で価格は半値」という安価な製品をアピールして宣伝した結果逆に「安かろう悪かろう」というイメージが定着してしまったが故に巷間で三流メーカーとして扱われてしまったようです。
ですがこのペトリカラー35には三流品とはとても思えない驚異的な内部構造をしています。そして写り映りもご覧いただいた通りかなり優秀です。
① 三流メーカーの製品で知る人ぞ知るようなマイナーな存在
② 他と一線を画すような緻密な構造でメカ好きには堪らない
③ 35mmフルサイズなのにここまで小型でレンズも沈み込む
④ 画像の描写力も素晴らしい
という所有しても、持ち歩いても、使ってみても充分に納得できるかなりマニアックな存在です。