着いたよ。

そう言われて目隠しが取れると一本の桜の木があった。
本当に七分咲き。でも古い桜の木はとてもしっかりと自分の美しさを誇張してくる。

きれい。。。。
年に一度のおめかしだからな。気合い入ってんだろ。
だね。
ちょっと待ってて。

そう言って離れた諒さんが戻ってくるとテーブルの上にランタンが置かれた。

そろそろ教えて?ここはどこ?
俺の爺さんが住んでた家。もうかなり前に亡くなって今は俺が管理してる。
そか。あのお家に住んでらしたの?
そう。だからトイレ行きたくなったらどうぞ。
うん。

少し離れたところに見えるお家は古いけれどお庭が手入れされているせいか綺麗に見える。買ってきたお惣菜をテーブルに広げてグラスにシャンパン注いで2人だけの一本だけの桜を愛でるお花見はとても心地よく少し寒く感じると暖を取れるようにカセットガスのヒーターを置いてくれた。
静かな時間の中で今日のことやいろんな話をして少し目がトロンとする頃諒さんが隣に座ってキスをしてくれる。

ますます眠くなる。
これでも?

そう言って膨らみの先をつねられて視界がハッキリとする。(笑)
あっという間に脱がされたワンピースは丁寧にテーブルの隅に置かれてその上に下着も置かれる大きな桜の木の下でキスを交わしながら縛られて背中に当たる桜の木が生々しい現実を感じさせてくれる。
つねられた場所に飾られたクリップの先にある鈴が揺れるたびに音を発し打たれるたびに響く音が頭をさっきとは違うぼんやりとした世界を作り出す。
寒いはずなのに体は熱っていて与えられる刺激に声が漏れてその声を塞ぐように重なった唇の熱に身体がもっと熱くなる。
離れた唇からシャンパンの香りがする吐息と一緒に届いたのはずっとキスしたかった。ということば。思わずキョトンとする私にいつもと違うよな。この唇。そう言ってまた食べられる。
足を高くあげて押し込まれた瞬間目を開けると桜の花が視界に入って生まれて初めての経験にこれはダメだと思った。私の体が揺れても動じることがないこの桜は全く花びらを落とすこともなく綺麗な花を私の視界に届けてくれる。
何度果てたかわからない中グッタリとした私を解放して諒さんはテーブルの隣にあるベンチに私を横たえてくれた。

溶けそうな顔だな。
背中痛い。
少し傷があるな。

そう言って離れた諒さんは軟膏を持ってきて綺麗に拭いてくれた背中に塗ってくれた。

これでシャワー浴びても多分あまり染みないはず。
ありがとう。

ゆっくりと移動して暖かなシャワーを浴びて身なりを整える。
下腹部に溜まったままの鈍痛はシャワーで流れるわけでもなくメイクを整え髪も巻く。
すっかりいつもの自分みなりに戻ったはずなのに諒さんは困った顔をしている。

どうしたの?
ダメだ。

そう言ってまた抱きしめられると整えた身なりをぐちゃぐちゃにされる。(笑)
やはり桜の樹の下にはなにかあるのか?そんなことを思いながら心地よさに身を任せていると今日1番の痛みが肩と下腹部に走る。力が抜けてグッタリとなるとベンチに横たえてくれた。

こんな花見経験したらもうどこにも見に行けなくなる。
そんなことを口にしたら嬉しそうに諒さんは微笑んで言ってくれた。


俺だけ。で埋め尽くされたら最高だよな。



もう今でも充分そうだよ。