穴の中で上を向く -6ページ目

『弁当箱とスニーカー2008』
路道(みちみち)て 未知足りぬ
昨日の今日の夕まぐれ
焦んがり焼けたアスファルト
奏でる美声の皺濡れの猫
キスまで待てない間に合わない
君の詩声 意味の染み垂れ
微妙な色した空の先
曇ったガラス越し世界
灰色滴る赤の上
窮屈誰かが微笑んで
マストの先に立つ筈の
明けた太陽 その先に
見える景色は誰のもの

『雑巾』
ドベから三番目
君の後ろから五番目の位置に居る
もぞもぞと動くもぐら
土色のオケラいっぱい
緑を求めて彷徨う
踏切の手前で互い見つめ合う
あっちの世界とこっちの世界を入れ替える
乳白桃色の雲垂れ込めた
朝霧の中君と出逢うよ
一瞬の擦れ違い
二度と逢わないその瞬間
恋は片栗粉のように霧散する
きびきびと漕ぐ赤い自転車
カチャカチャと鳴るカメラの金具
感情のこもっていない視線を向ける警備員
何の特徴も無いギャル女
空は夕闇に包まれる
もうすぐ夜なのだ
明日の朝用のコロッケはもう買った

『屈強な細菌兵器野郎』
ワァーワァーと鳴らす文脈定規
ケツ掻いて気づく己の欺瞞と軟らかさ
何度だってサンドバック
過ぎた夕日にプレイバック
僕の米虫
君の体温
目をつむってフッサフサ
奥で弾けるビッシャビシャ
買春する坊主
改悛するJK
日を改めて恋愛
今度はマジに抱き合い
愛確かめ合い読経で絶叫
習慣化するのは自分を騙すこと
慣習化するのは愛の馴れ合い
合意と同意の履き違い
行為と誠意のすれ違い
君はまだまだ色気狂い
ずぼらな僕はお門違い
アーアーアーアー
鴉の声で目を醒す
まったくもっての笑い種
運命なんて信じない
信じるものはただひとつ
何も信じないということさ
ベーん!!!!

