今日、「ワルキューレ」を観にいきました。
昔、ドイツ映画の「オペレーション・ワルキューレ」を観たので、筋は知っていたのですが・・・

オペレーション・ワルキューレ [DVD]

¥4,086
Amazon.co.jp

さすがハリウッド!
決断しない男、保身に走る男と祖国と愛する家族のためにヒトラー暗殺を企てる主人公の対比がうまい。
しかも史実かどうかは知らないけれど、上官の優柔不断のため、一度作戦は未遂に終わっているんだよね。
それが全て作戦の失敗の原因につながっている。

さすがアメリカ!
ヒトラーを悪と決めつけているので、クーデター側の動機の描き方が不十分。
そのため、ヒトラーが暗殺計画未遂後にラジオで発表したように単なる権力争いと思ってしまう。
でも、主人公以外は単にヒトラーに冷や飯を喰わされたことが暗殺の動機であることは間違いないように思う。
主人公の動機も非戦、反戦ではなく、ヒトラーのためではなく、祖国のために戦いたいということだし、要は勝つためにはヒトラーの作戦ではダメだと言っているだけ。

ドイツ映画のような「なぜ、ヒトラーを暴走させたのか?」のような問いかけもなく、またヒトラーの非人道的な行為にも触れていないので、本当に単なるサスペンスになってしまっている。
欧米ではどうか知らないけど日本の若者はホロコーストとか知っているのだろうか?
見方によっては最終的にヒトラーが支持されたわけだし・・・
正義と悪の二項対立でもなく、一人熱情的な男の単なるクーデターの失敗劇?

しかも史実をベースにしているだけに失敗することがわかっているサスペンス。
でも、「あれ、失敗したはずなのに、ここまで成功していてなぜ失敗したの?」という疑問が湧き、見応えがありました。

不謹慎だけどナチスのギリシャ的な建築やナチスの党旗の赤、ドイツ国軍の制服の格好良さなどドイツ国民がナチスを支持し、熱狂したこともわかるような気がします。

ヒトラーの建築家 アルベルト・シュペーア DVD-BOX

¥9,980
Amazon.co.jp