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「バブルさん 30代を悩ます迷惑上司の生態と対処法」
斎藤啓・阪急コミュニケーションズ・\1,365



先日、自分と比べて年齢が一回り以上も上の方とお食事をする機会がありまして、あーだこーだとおしゃべりしていたのですが、なぜかその方は高圧的というか上から目線というかしゃべる言葉の節々に「俺が仕事をやるんだから俺に媚びへつらえ!」的な想いが見え隠れしていたので、僕はイライラしました。


こちらからプレゼンに行っていたのならまだわかりますが、その打ち合わせは交渉の場でも何でもなく、何か一緒に出来ることがあればいいですねぇという気軽な会食の席にも関わらず!


いちいちイラっとするその方に対して「このオッサンは何なんだろうか?なぜこんなにも態度がデカいのだろうか?」と思っている時に、ちょうどその謎を解決してくれる本に遭遇しましたのでご紹介したいと思います。


この本のテーマになっている「バブルさん」とは、40代前半で現在、管理職やリーダーの立場にあるバブル時代のおいしいところだけを味わってきた人たちのことを指します。もちろん、40代前半の方が全員そうだというわけではなく、その名前の由来にもなっているバブル時代を引きずる驚異的な軽さ、薄さ、いい加減さを併せ持った人々のことです。要するに時代錯誤の仕事術を振りかざす老害ですね。


実際に“被害”を受けた20~30代のビジネスマンの悩みをもとに、バブルさんの生態を解明してくれます。飲み会で繰り返し語られる小さな武勇伝や、虚栄心にまみれた理不尽な指示など、次々に語られる悲鳴にも似たエピソードは、20~30代のビジネスマンが読むと「あるある!」と思わず言いたくなるものばかり!


と、ここまでは悪口ばかり書いてきましたが、ただ上司の文句をいうだけの本ではございません!バブルさんの生態を踏まえて、対処法や仕事術も教えてくれます。


容姿で部下を判断するバブルさんとは「少なくても清潔感は常に意識しておこう」ということが学べますし、人事に過剰なまでに敏感なバブルさんからは「新人も情報を持っておくにこしたことはない」ということが学べます。なんだかんだ言ってその生き様から学ぶべき部分も多いのがバブルさんの特徴であったりもします。(反面教師的な学びも多いですが・・・)


このように、バブル時代の繁栄と衰退を見てきたバブルさんに学ぶことは少なくはないはずです。彼らだからこそ知る、理不尽な社会を生き抜く処世術を是非学びましょう!バブルさんに悩まされる20~30代のビジネスマンに読んでもらいたい一冊です。


反対に、40代前半の方にもオススメの一冊でもあります。「俺って大丈夫?バブルさんじゃない?」という確認のためにぜひ読んでみてください!あなたのためでもあり、部下たちのためでもあります!!!