相続税増税の方針

政府税制調査会は昨年１２月１１日、２０１１年度税制改正で、相続税を増税する方針を固めました。その内容は，

１．相続税の最高税率を現行の５０％から５５％に引き上げる。

２．。相続する財産額から差し引いて税金を安くする基礎控除は、定額部分を５０００万円から３０００万円に、相
続人数に応じた加算額も１人あたり１０００万円から６００万円にそれぞれ縮減する。

３．税率の区分は現在の６段階から８段階に増やす。

相続税の最高税率を引き上げ、基礎控除を縮減するのは、資産を多く持つ富裕層に負担増を求め、税収増を図るとともに，約４％と極端に富裕層に偏っている課税対象件数を約６％に増やし、是正する狙いもあるとのことです。政府内には、相続税の増税分を１１年度に３歳未満の子ども手当を上積みする財源の一部にあてる案もあ

るそうです。

例えば、夫婦と子供２人の家族で夫が亡くなった場合、現行では基礎控除は「５０００万円＋１０００万円×３人」で８０００万円ですが、見直し後は「３０００万円＋６００万円×３人」で４８００万円に減ることになります。