印鑑文化がない外国の方が、日本に来て何かしらの理由で印鑑を押す必要に迫られた時、外国の方はどうしているのか、という疑問です。

私の経験上でいうと、彼らは必ず印鑑を持っています。日本で不動産の売買するくらいですから、ある程度日本の生活が長く、もっていたほうが何かと都合がいいのでしょう。

が、法律上でいうと、彼らはどんな場合においても印鑑を押す必要はありません。
その根拠となるのは、「外国人ノ署名捺印及無資力証明ニ関スル法律」(明治32年3月10日法律第50号)です。

第1条
1、法令ノ規定ニ依リ署名、捺印スヘキ場合ニ於テハ外国人ハ署名スルヲ以テ足ル
2、捺印ノミヲ為スヘキ場合ニ於テハ外国人ハ署名ヲ以テ捺印ニ代フルコトヲ得

 

要するに外国人は署名すればそれでいいよ、という法律です。
驚くことにこれは明治時代に発布されていまでも効力があります。

そもそも論でいうと、では日本人の場合、なぜ印鑑を押す必要があるのかということになりますが、単に慣例ということなのでしょう。