少し前になりますが、トヨタ自動車の社長が「若者の車離れを食い止めるため、IT企業とも提携して車を魅力あるものにしていく」というような発言をしていました。また現実にIT企業と連携しているようですが、私は違和感を覚えました。
車離れは、車に魅力がなくなったことが原因なのでしょうか?
若い人、年配の人、各世代に関係なく車に全く興味が無い、という人は常にいます。そういう人に対して車の良さを訴えることはほとんど意味の無いことだと思うのですが、今の若い人たちが車に興味を持たないのはもっと別の意味があるのではないでしょうか。
私は以前、製造業の会社(工場)で総務・人事の仕事をしていました。社員200人に対して、派遣社員の人も多い時は60人以上いました。20代~30代が中心でした。
その当時製造派遣は3年が期限で派遣社員を雇い始めて3年以上経った企業は派遣社員を正社員へ登用するか、もしくは派遣契約を解除しなければなりませんでしたが、景気も良かったので、派遣社員を全員正社員にすればいいじゃないか、と言う話でまとまっていました。
それから半年も経たないうちにリーマンショックが起きて、派遣社員の方は全員派遣契約を解除しました。世に言う派遣切りです。実はそれから1年後にはその工場が閉鎖になってしまい、私もその会社をやめることになりました。
自動車メーカーや家電メーカーも同じようなことをしています。2005年頃から2008年9月にリーマンショックが起きるまで自動車メーカーや家電メーカーのような大手企業は過去最高益を上げ続けました。その陰には安価で不安定な労働力に支えられていた側面があることは事実です。
企業は過去最高益を上げながら内部留保を増やし、個人は全体的に見ればちっとも豊かにはならなかったのです。
製造業を中心に企業は「都合の良い」労働力を求めすぎたのではないですか?そのツケの多くは若い人に回ってきているのです。
>次回に続く