2025/11
なにか事前に計画をしていたわけでもなく唐突にドライブに行こうと思った。自宅で過ごしていても1日があっという間に過ぎ去ってしまう。
それで1日が終わってはなんか勿体無いな。そんな単純な思い付きである。
とにかく運転がしたかった。朝5時に自宅を出発した。まだ夜が明けておらず、街の街灯が灯っている。
同じ5時でも夏の季節は夜が明けているのに街灯がまだ灯ってる光景はなぜか不思議な安堵感にも似たような情動があったが今日はそうでもない。
冬に向けて移り変わってく季節を感じた。
自分の中でフラッとドライブに出掛けるのに定番の場所が何処かしらある。その1つが長野県平谷村にある高嶺展望台だ。
此処まで153号線を無心に走って行く。
朝ご飯は食べても食べなくても良いような腹の具合だったので途中にあるセブンイレブンでホットコーヒーとクッキーだけ買って、その後は寄り道することなく淡々と平谷村まで車を走らせた。
ドライブは良い。自宅の部屋にいるとどうにも色々な雑念が入る。
ドライブしていると頭が走ることそのものに集中するゾーンに入って本当の意味で自分が安らぎを感じられる気がする。
夜明け前後の153号線は交通量が少なくて気持ちが良い。中高速コーナーが多めで各コーナーも矢作ダムのように奥で急にRがキツくなっていくような癖がなく走りやすい。
只ひたすら目の前のコーナーに集中してノンストップで高嶺展望台に登る林道の入口まできた。
入口の張り紙を見るまで知らなかったのだが、冬季は通行止めになるようだ。
ここの展望台から見る景色は素晴らしく、冬は夏秋とは違った雪景色もまた味わい深いものに違いない、雪が降る季節に一度は訪れてみたいと思っていただけに残念だ。
林道入口から10分〜15分程で展望台まで着けるのだが、なかなか遠く感じる。早くあの素晴らしい山々の稜線、絶景が見たい。気持ちだけが只先走りしてもどかしい。
逸る気持ちを抑えながら九十九折りを登り展望台まで辿り着いた。
車から降りると高度感満点の景色が広がっていた。
遠くに見える山々の稜線を眺めしばらく黄昏れた。何を考えてた訳でもない。ただボーッとしてた。この時間が好きだ。
空気が冷たい。車の気温計は7度を表示していたが、風が吹くと更に体感温度が下がる。
ダウンとアウターにレインジャケットを着こんできたが、それでも元が寒がり体質故に寒さが身に染みた。
此処は自然プラネタリウムと謳っているだけあって夜はさぞかし星空が綺麗なのだろう。
実際何度か前日から車中泊しているであろう人を見かけたことがある。人気の夜空鑑賞スポットのようだ。
ここの展望台の良い所は絶景は勿論、トイレが格段に綺麗に手入れされている点も特筆するべきだろう。
トイレットペーパーもあってここまで綺麗なトイレがある展望台はなかなか無い。
もうしばらく景色に浸って帰路に着いた。
ここに来るのは年内もう最後かな。


