皮肉なことに、映画としては大変上出来です。元はブロードウェイで1年以上ロングランだった舞台劇の映画化、他の戦争映画とは全く異なり、一種の心理劇。アメリカの空軍がドイツの軍事工場を連続して攻撃、圧倒的な新規機能を開発搭載した新型戦闘機の生産を壊滅させる作戦、しかし毎日驚くべき数のパイロットの犠牲者を出し続ける、この犠牲を払っても苦渋の決断をするのかしないのか、軍隊内の上下関係も絡みハラハラドキドキの展開。見様によっては企業での事業計画の決定にも重なって見えてしまう。保身や優しさゆえに優柔不断にならざるを得ない上官なども登場し、個々の登場人物の表情の変化まで克明に描きます。戦争の無くなった世の中での企業の戦略決定のプロセスの参考に、あるいは戦争における決断の生む犠牲がいかに大きいか、という両面の見方をすれのであれば素晴らしい作品、お奨めします、と言いたい。
戦略爆撃指令 特別版 [DVD]/ヴァン・ジョンソン

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