瞳を覆う闇…
闇…闇…闇…
闇より明るい光は無く…
闇より暗い闇は無い…
原色に映る生活は…
人の肌は…
変わりゆく景色は…
闇に住む僕にはとても不安な情景…
優しく微笑むあなたがたに救われた心は…
賞味期間切れの光を思い出しては消え…
また思い出し…
心の闇を振り払おうとする…
嘘の時間はそんな光でも振り払えず…
皮を被った悪魔が優しく微笑む…
けれど僕は止まった懐中時計を眺め…
瞳に差し込む時間に安堵を覚える…
何も変わらぬ現実に目を背け…
また闇に戻る…
ここより明るい場所は無いと…
老人の様に無邪気に…
血走った眼光でそれを語る…
光の温もりを忘れてしまった…
体温も忘れてしまった…
闇に映る光の擬態を光と呼ぶ事にした…
指を3回鳴らした時を1日とした…
飲み込んだ唾液が乾いた喉を通過した瞬間をディナーに決めた…
闇で頷く自分にご褒美をあげた…
光と…
自らを名づけてあげた…
光は黒く…
光は冷たく…
光は体温を奪い…
光は優しく微笑んだ…
皮を被った悪魔と同じ様に…
けれどそれは僕にとっての光だから…
次からは優しく微笑み返す様に…
闇に照らされた心に今日も語りかける…