もうじき7月23日、『鬼火』の主人公アラン・ルロイが自ら命を絶った日です。

鬼才ルイ・マル監督が1963年公開したフランス映画『鬼火』(Le Feu follet)。生きることに絶望してアルコール依存症となった30才のアラン。人生最後の48時間がモノクローム映像で克明に描かれています。療養施設を出てパリの街を彷徨い旧友と再会する主人公。空虚に交わされる会話、街中では異邦人のような孤立感、彼の目線である筈のギスラン・クロケのカメラワークは無機質で冷徹、懊悩や悲哀といった感情を排したドキュメンタリーのような回しかた。救いようのない深い闇に陥ったアランの心情を物語っているかのよう。部屋の鏡になぐり書きのように記された「23 juillet」の文字。私たちがその意味を知るのは銃声が響き画面が暗転するラストシーン。
生きることの困惑を眼で表現したモーリス・ロネの演技、警句にあふれたルイ・マルの脚本、何れもこの傑作の要素ですが、繰り返し挿入されるエリック・サティの『グノシェンヌ』と『ジムノペティ』無くしてはこの映画は成立しなかったでしょう。『死刑台のエレベーター』のマイルス・デイビス、『恋人たち』のブラームス弦楽六重奏曲など、天才的なひらめきで映像と音楽の邂逅をもたらしたルイ・マル。サティのアンニュイでメランコリックな旋律と和声は、この映画では 暗く救いのない映像と対峙するような独自のパラワールドを形づくり作品の深化をもたらしています。今日はアルド・チッコリーニのサティ作品集から。

音楽のお供に紅茶と桃のタルトを。
完熟桃の瑞々しい甘さが口一杯に広がります。

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夏は贈り物の季節。
松阪牛をいただきました。
サシが綺麗に入ったお肉、早速すき焼きに。とろけるような柔らかさ、甘味を感じる脂、ほっぺが落ちそうな しあわせの瞬間。

職場のお差し入れの和菓子。
可愛らしい金魚が泳ぐ寒天菓子です。

梅雨が明けて真夏の到来。
皆様もご自愛くださいますよう。