<ネタバレあり>

監督:中島哲也
出演:松たか子 岡田将生 木村佳乃
原作:湊かなえ


女教師の衝撃的な告白から始まるこの作品。
宣伝とかキャッチコピーで、犯人探しの所謂サスペンス系なのかな、と思っていたけれど、実際は開始30分くらいであっさりとわかってしまいました。
しかも、主人公だと思っていた先生は、そこからほとんど出てこないのがちょっと意外だった。

新しい担任、渦中の生徒たち、犯人、とその家族。
様々な「告白」から浮き彫りにされる事件の真相。
それは、物語というよりは、現代社会の抱える闇がくっきりと描き出されているようにも見える。

正直に言えば、なんのメッセージ性も生産性もないな、と思ったけど、痛烈なインパクトで描かれているのは、紛れも無く、私たちの生活する社会そのもの。
見ていて、ぞっとするほどの生々しさとリアリティで描かれる、現代社会が抱えるたくさんの病理。

ここまでセンセーショナルな映像でそれが表現されているのが、純粋に面白い!

系統的に言うと、「クラッシュ」とか「イン・ディス・ワールド」に近いかもしれない。そんな印象でした。



*後記*
エヴァンゲリオンの実写にも、通じるものがあるかも。