監督:矢崎仁司

出演:中谷美紀 大森南朋 

原作:江國香織


@シネマライズ


もともと、最近の江國作品の中では、ずいぶん好きな作品なのですが、それが中谷美紀と大森南朋で映像化! というのだから、もう観に行かなくちゃと思っていたので、同じ趣味のお友達と行ってきました♪

江國ワールドの生活感のなさとか、現実感のなさが、そのまんま映像になっていました!! それだけで感動(笑)


夫婦間のせつない一瞬のすれ違いが描かれるのだけど、まずふたりの住居が現実離れ(笑) ブルーのドアがたくさんあるお家。キッチンにル・クルーゼがあったのを、見逃しませんでした☆ 主婦がメインで使う鍋がル・クルーゼなあたり、生活感がない(笑)


ストーリー自体は、江國さんの最近の作風に多い感じで、だから大好きなので何も言うことはないのですが(笑)、原作では心理描写がじっくりと描かれていて、それがストーリーの行方を左右するので、どう仕上がったのかな、と思っていたのですが、なんと役者の表情なり演技で察しさせる、という(!)すごい手法。

原作知らない人は、結末が曖昧になってしまうんじゃなかろうか?


中谷美紀が透明感があって、江國作品のヒロイン共通の、素直にひたむきに、全力で恋をしてしまう主人公にぴったりでした。しかし今回の役どころは、ちょっと芯の強さもある。しなやか、というのかな。

ぬいぐるみを作っているシーンは、息が詰まりそうなくらい緊迫感があって、まっすぐな目がちょっと狂気じみてて美しかった。

中谷美紀をまじまじと見る機会ってなかったんだけど、本当に綺麗な方です。


大森南朋さんは、やっぱりダメ男が似合うなーといった感じでしょうか(笑) もうね、あのどっちつかずな感じがいい。

それでもって、話しかけられて3回くらい「え?」ってキョドってる顔が凄い可愛くて、上映中、なんど萌えたことか(笑) 実はちょっと高い声とかもかなりツボ。


ふだん、出演者で見る映画を決めることってないんだけど(むしろ好きな俳優でもあきらかに面白くなさそうなのは見ない)、これは主演の2人が好きなら、ぜひ見て欲しい作品です。