Vincent van Gogh 【1853年3月30日 - 1890年7月29日】
2019年、私が今年出会った
「心に残る忘れられない作品」は…
フィンセント・ファン・ゴッホが
サン・レミの療養院に入院中に描いた作品です。
フィンセント・ファン・ゴッホ は、
1888年10月~、南フランス・アルルで
ポール・ゴーギャンと一緒に絵を描いて暮らしていました。
しかし2ヶ月後に、ゴーギャンとケンカ別れして
自分の耳を切り落とす「耳切り事件」を起こしてしまいます…
ゴッホは、アルルで「耳切り事件」を起こした後、
再度発作を起こして人に迷惑をかけることを恐れて
1年間(1889年5月~1890年5月)
サン・レミの療養院に入院していました。
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【松方コレクション展】
国立西洋美術館 2019/6/11~9/23
https://artexhibition.jp/matsukata2019/
《アルルの寝室》 (1889年10月)
フィンセント・ファン・ゴッホ
パリのオルセー美術館から
ゴッホの 《アルルの寝室》 が来日しました!
サン・レミの療養院に入院中に描いた作品です。
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実は私…この作品を見るのがちょっと怖かったんです…
「精神病院に入院中なのに
悲しい事件を思い出すような絵を描くなんて
悲しそうな絵だったらどうしよう」って…
でも、実際に《アルルの寝室》を見たら
きれいで可愛くて落ち着いていて…
「とっても幸せ」な気持ちになりました
ここからは私の妄想です…
「ゴーギャンありがとう。
君との別れが辛かったのは
君と一緒に暮らしたアルルでの2カ月間が幸せ過ぎたから…
君に甘えすぎて、君の仕事の邪魔をしてしまってゴメン…
『ゴーギャン、君は天才だ!』
僕は、あの2カ月間で君からたくさんのことを教えてもらったから
これからはひとりで頑張ってみるよ。
ゴーギャン、本当にありがとう。」
《アルルの寝室》を見ていたら、ゴッホのこんな気持ちが伝わってきて…
「ゴッホって、本当に素直で純粋な人なんだな~
私もゴッホみたいな人になりたい!」と思いました…
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【ゴッホ展】
上野の森美術館 2019/10/11~2020/1/13
兵庫県立美術館 2020/1/25~3/29
《糸杉》 (1889年6月)
フィンセント・ファン・ゴッホ
ニューヨークのメトロポリタン美術館から
ゴッホの 《糸杉》 が来日しています!
サン・レミの療養院に入院中に描いた作品です。
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“糸杉” には「死への架け橋」という意味もあるみたいだし
ゴッホは 《糸杉》 を描いた1年後に自殺しているので、
実は私…この作品を見るのがちょっと怖かったんです…
「精神病院に入院中に 《糸杉》 を描くなんて!
『死にたい』と思っていたのかしら…」って悲しくなってしまって
でも、実際に《糸杉》を見た時に伝わってきたのは
『死にたい』という気持ちではなく、むしろ…
「糸杉をちゃんと描けるようになるまでは、まだ死ぬわけにはいかない!」という強い気持ちでした。
ゴッホの描いた《糸杉》をじっと見ていたら…
「がんばってるのに上手くいかない時もあるけど、
器用じゃなくていいんだよ。
不器用でもいいから、まっすぐで強い人になりなさい!」
って言われたような気がしました…
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今年もブログを読んでいただきまして
ありがとうございました
良いお年をお迎えください
問題の仕事、つまり農民たちを描くということは極めて弱い人間にはとりかかろうとすら思えないような種類の仕事なんだ。
(中略)
でも僕は自分にできないことをし続けるよ。
それができるようになるために。
~ 『ゴッホ展』 図録より ~
ゴッホの手紙
(友人の画家ファン・ラッパルトへの手紙より)