#157 初MVの公開と映画「カメラを止めろ!」 | 高尾伶 official blog「ブログにて」

高尾伶 official blog「ブログにて」

高尾 伶 (TAKAO REI)
愛知県出身 1993年4月24日生 25歳
シンガーソングライター

ブログでは報告が遅れてしまいましたが、

先日高尾伶初となるMV

YouTubeにて公開されました!





去年1st mini album『SOUL TO GO』

リリースしたので

その宣伝も兼ねつつ、

もっとお手軽に高尾伶の楽曲に触れてもらおうと

ようやく完成にありつけました。



とはいえ音源がリリースされたのは去年の夏。

取り掛かるまでに約1年と、

めちゃくちゃ長かったのは、


「果たしてこの曲を高尾伶の初MVとしていいのか?」


とか


プロに頼んだら制作費むちゃくちゃかかるやん!」


など、

芸術的理由と生活的理由が混同して

正直ビビっているうちに

熱が冷めてしまってました。



そんな時Twitterのタイムライン上に

【「カメラを止めるな!」って映画が面白い!事前に情報を入れずにみんな観て!】

というツイートを発見して、



流行りモノには目がない僕は

すぐ上映館を調べて時間を調べて、

その2日後に観に行きました。




映画に限らず、

監督も出演者も誰も知らない作品を観るときの

僕の悪い癖

「魅力がないから知られていないし売れていない」

みたいな目線。



最近はだいぶ無くなって来たけど、

学生時代は売れている(人気)アーティストの曲以外は、聴く以前に情報すら入れる気がありませんでした。


過去の偏見の片鱗を思い出し、

正直不安な気持ちで観始めました。


映画館であんなに笑ったのは初めてでした。

完全にひっくり返されました。

完璧すぎる人生最高の作品。



あの作品、ストーリーに「誰が演じてる」

なんて目線や売りはむしろ逆効果で、

完全に発想勝ち。(もちろん役者も絶妙)



千と千尋の神隠し以来パンフレットも買いました。

(上の写真の通り)



パンフの主な内容は

たくさんの関係者レビューと制作秘話。



そこに「制作費400万」という文字がありました。

(日本の映画の平均予算は安くても5000万~

くらいらしいです。)


絶賛レビューの内容も、

その制作費の安さとクオリティーについて

が多かった気がします。



「あの低予算でここまで凄い作品が作れるのか!!」

みたいな。



これを音楽に置き換えると、

お金があればあるほど、

良い機材を揃えて良い環境を作ることが出来ます。



これは音質や、大きな宣伝、

パッケージの質(ジャケット写真とか歌詞カードとかCDケースとか)に繋がります。



メジャーアーティストは歌詞カードは、

だいたい1ページに1曲分の歌詞が載っていますが、

予算がないと、ペラ1ページに

3, 4曲詰めて載せたりします。



CD盤もメジャーではしっかりデザインされてますが、

予算がないと白色のCD-Rに黒マジックで手書き、

なんて事も普通です。



そうやって本来音楽とは関係のないところを

削って削って我々インディーズミュージシャンは

なんとか作品発表へと辿り着けます。

(もちろんピンキリ)



ちょっと極端に例えてしまいましたが、

多分映画制作に関しても

そうやって削っていく作業があるのではないか

と思う。



例えば舞台がニューヨークに住む学園モノだとしても、

校舎だけ映せばそれは一見どこの国かはわからない。



その作品の伝えたいテーマが「思いやりを持とう」

だとすれば

わざわざニューヨークへ行く意味も金も無い。

ここでいうニューヨークは音質みたいなもの。



となると、

インディーズ作品にとって

一番重要なのは

「発想勝負の本質的なクオリティー」

だと僕は思います。



昔夕方のニュースで見た

「普通に暮らす主婦が考えたアイデア商品」

と題して、かかとが浮く小さいスリッパが特集されていて、それはなんと!履いているだけでヒップを引き締めてダイエット効果になるというもので、

大ヒット商品になった。



要はそういう事で、

映画【カメラを止めるな!】は

その発想力と緻密に計算されは圧倒的な

本質のクオリティーによって、

制作費400万ながら「今年一番の作品」と言わしめることができたのではないか、と僕は考えます。



その結果は

僕に大きな希望を与えてくれました。



「作品が良ければたくさんの人に評価してもらえる」



と、まぁ簡単に言い切れてしまえるほど

芸術やビジネスは甘くはないけど

かなりのやる気と勇気をもらいました。



話を最初に戻します。



僕の初となるMVは、それこそメジャーアーティストに比べると1/100くらいの制作費かも知れませんが、



どうか画質や音質で判断してしまわずに、

歌詞などの「本質的なクオリティー」で

感じてください!!



それでは聴いてください。

高尾伶の初MV

ALL YOU NEED IS LAUGH