乳がんと診断され、
5年間のホルモン治療が必須だと言われ、
その間は妊娠できないと知ったとき、
ショックもあったけど、
どこかホッとしている自分がいました。
これで、子供を産まなくて済む…と…。
強制的に産めなくなれば、諦めもつく…と…。
何度考えたって、
子供に対する優先順位は低いのに、
それでも、女性として生まれたからには、
一度でいいから、
産んでみたい
育ててみたい
そんな想いもあり、ずっと葛藤していました。
いざ、ホルモン治療が開始されたときも、
どうにかして服用しなくてよくならないものかと、
僅かな望みを消してしまいたくない、そんな思いもありました。
そんな中、1ヶ月ほど前に、シングルファザーとのお見合い話があり、
先週、お会いしてきました。
中途半端な気持ちでお会いしたわけではないのですが、
子供を目の前にして、やはり私には無理だと感じました。
それは、「他人の子」だからではなく、
明らかに、子供に対する気持ちが冷めてしまったのです。
これでも一時は、
自分なら育てられると、自信満々だったのに、
あれはなんだったんだろうと考えると…
「女としての、最後のあがき」だったんだと思います。
周りの子が、結婚して、
妊娠を待ち遠しく思っていたり、
子育てを楽しんでいる姿をみると、
自分より大切で、自分の命を捧げても惜しくないと思えるほどの愛しいものを
手に入れていることに、
嫉妬している自分がいました。
一方で、
私は違う人生が生きたい、と心のどこかで、
ずっと認めざるを得ない感情も抱いてました。
今回、やっと自分の生き方について認められたと同時に、
彼女たちへの嫉妬もなくなりました。
むしろ、世の中の「母親」と言う存在を尊敬できるようになりました。
彼女たちは、自分の子供を守り育てるために日々一生懸命です。
私には、出来ません。
私には、母親は到底務まりません。
「母親の偉大さ」を感じた1週間でした。
今日も最後まで読んでくれて、
ありがとう。