これまでの検査もそうだったが
この日も
私は1人で病院に行った
検査の流れの説明を受けて
造影剤を投与されて
MRIの機械に固定され
いつものように
冷静だった
撮影中は
30分もの間
うつ伏せにいなければならない
ふと、目を閉じてみた…
乳がんと診断されてからの
いろいろな想いが
蘇ってきた
それと同時に
何だか
急に恐ろしく怖くなってしまった
早期発見ではあるけど
このまま死んだらどうしよう…
私が死んで遺影になったら
父は母は
私の死を悲しんでくれるだろうか
そんなこと思わなくても当たり前なのに
死ぬわけないのに
なんでこんなこと考えちゃうんだろうて
どうして?
どうして?
どうして?
そして
ふと思った。
私は
まだ両親を心から許せていないかもしれないと。
小さい頃の父の家庭内暴力
母の家出
学校でのいじめ
安心安全であるはずの家や学校が
私にはちっともそうでなかった
誰にも言えず
死にたいと思ったことだって何度もあった
誰にも見られないように
ひとしきり泣いて
そのあとは
何事もなかったフリをした
この人たちは
本当に私を愛してくれているのだろうか…
両親には常にそんな想いがあった
私が遺影になったことを想像すると言うことは
死んでまであなた達を許さない、ってことかもしれない
あ〜私は
まだ、本当の意味で
両親を許せていないのだと思った
今まで
たくさんのカウンセリングを受けてきたけれど
そこで許せたことは
上辺だけの許しだったのかもしれない。
愛されたい
許したい
もう一度親子になりたい
だって
私は親を選んで生まれてきたのだから。
そこには確かな愛があると信じたいのだから。
今日も最後まで読んでくれて、
ありがとう。