こんにちは。
らんです。
先日
夕御飯の支度ができたので
「ご飯だよ~。」
自分の部屋にいる長男に声をかけました。
長女は塾の日。
「はーい。」
って返事はあるものの降りてこない。
しばらくしてまた声をかけるも
やっぱり降りてこない。
普段はすぐやって来るのに
珍しい。
数学の問題がもう少しで解けそうとか
ゲームがあとちょっとでクリアするとか
そんなとこなのかな?
しばらくして
長男が
ちびまる子ちゃんばりの影を背負って
よたよたと階段を降りてきました。
ただ事ではない様子に
「どうしたの?」
と声をかけたら
「…俺の人生終わった。
ゲームのデータ吹っ飛んだ
」

人生終わった感を
あまりにもわかりやすく体現していたので
思わずぷっと吹き出してしまったら
「…笑い事じゃない

俺の学校行くモチベーションの
全てはゲームだった。」
と怒られました。
その言葉を聞いて
ざわっとしました。
まさか
こんなことで
学校に行かないとか言い出す気なのかい?
そう思ったところで
気持ちを切り替えました。
私にとってはこんなこと。
でも長男にとっては大事なこと。
まずは気持ちを吐き出させよう。
「部屋でずっと泣いてた。」
「そうなんだ。悲しいねぇ。」
「食欲ない。」
「そうか。食べられるだけ食べや。」
「この1週間やりこんでたのに…」
「そりゃあ悔しいねぇ。」
「でももしかしたら
あれをあーしてこーしたら
データ復活できるかもしれない。」
「可能性があるならやってみたら?」
ひととおり話をしても
まだ気分は上がってこない。
デザートを食べずに
影を背負ったまま
また部屋に戻りました。
どうしたもんか。
でも私にはこれ以上どうもできない。
それから5分もしないうちに
ドドドドドッと階段を駆け降りる音。
「復活したー!よっしゃー
!」

とガッツポーズする長男。
あれをあーしてこーしたら
復活したらしいです。
「よかったね。
やり方よくわかったなぁ。」
そこは本当にびっくり👀
スマホ持たせてまだ2ヶ月ちょっと。
もう私より使いこなせてるやん。
自分で色々やってみたんだね。
若い子って順応性があるなぁ。
「お腹すいた。デザート食べる。」
わかりやすっ
!

まぁそこがまだまだお子ちゃまよ。
嬉しそうにデザート食べてる姿に
笑ってしまいました。
これで一件落着。
データ復活してよかったー

…もちろんそうなんだけど
ふと
復活しなかったらどうなっただろう?
そちらのバージョンも
見てみたい気がしました。
モチベーションがなくなっても
それでも学校行くのか
これまでのように行けなくなるのか。
数日後
ほとぼりが覚めた頃合いを見て
長男に聞いてみました。
「もしあのときデータ復活してなかったら
学校行かんかったと思う?」
「うーん、行けてなかったかも?
…いや、さすがにそれはないかな。
俺は風呂入るか寝れば気分がおさまるから
学校行くとは思う。
でも次の日の小テストの勉強は
やってなかったかなぁ。」
なんかその言葉を聞いて
心にじーんと来るものがありました。
『逃げる』以外の選択肢も
考えられるようになってきたんだなぁ。
そして
・学校に行かない
・学校に行く&小テストもばっちり
という0か100か思考じゃなく
その間にある
・学校に行くけど小テストは捨てる
という選択肢。
自分の中で
気持ちに折り合いをつけられる選択肢も
考えられるようになったんだなぁ。
不登校初期の頃は
全てのことから逃げてきた。
放課後登校の途中で
先生の隙を見て急にいなくなったり
先生がこれから家に来ると聞いて
家から脱走したり
初めてのカウンセリングでは
見ず知らずの土地で
カウンセリング直前に
忽然と消えてしまった。
長男には
そうせざるをえない理由があった。
でも探す方の私は
毎回いなくなる長男を探すたびに
「いい加減にしろ、バカちんが
!」

胸がつぶれそうな不安と戦ってた。
入院してたときは
長男を探しに行くことすらできなくて
ただ病室のベッドの上で
泣くことしかできなかった。
あの頃の私に
今の長男の言葉を聞かせてあげたい。
不登校の時期を通して
ちゃんと成長してるんだよ。
逃亡を繰り返す長男のことを
「逃げるということは
自分の意志があるということ。
それだけ元気だということだから。」
「『逃げるな』じゃなくて
逃げてもいいけど
ちゃんと戻ってきてって伝えて。」
とアドバイスしてくれたカウンセラーさん。
サポートに行き詰まった私に対しても
「サポートできないじゃなくて
サポートする前提でやっていきましょう」
と伝えてくれた。
どんなに苦しくても
長男の母親であることから
完全に逃げるなんて選択肢は
私にはない。
それなら
一旦逃げることはあっても
ちゃんと戻ってくる。
また長男をサポートする。
自分にはそれができる前提で逃げる。
『逃げたい長男と私の気持ちを尊重して
逃げても戻ってくると信じる。』
3年間紆余曲折しながらも
ここまでやってこれたのは
この考え方が頭の隅にあったからかな。
不登校だったあの頃には
もう2度と戻りたくないけど
長男も私も
考え方の幅が広がった。
必要な経験ではあった。
とは言え
長男はこれからまた
不登校になるかもしれないし
そうなった場合
私は絶対に落ち込む自信がある。
あの3年間はなんだったんだ…

影を背負い込むだろう(笑)
でも
子どもの不登校って
それくらい母親の心をえぐる。
いつでもどこでも
薄暗~い重た~い空気に
ずーんとのし掛かられているような。
そんな状態だから
どんと構えてる母ちゃんじゃなくていい。
まず自分が楽しむとか
そんなのできなくていい。
子どものことが不安で
課題の分離なんてできない。
そんなの当たり前。
親が
それらのことができてもできなくても
子どもは
学校行くときは行くし
行かないときは行かない。
だって
私はあまりできてなかったけど
長男は今のとこ学校行ってるもん。
不登校の時期は
子どもも親も
いつも以上のスローステップで。
それを知っているだけでも
私は成長したんじゃなかろうか。
不登校初期の頃のような
どうしたらいいかわからなくて
ただただ自分を責めるようなことは
もうしないんじゃないかな。
経験はなによりの宝物。
苦しい経験をすることで
次また同じことが起こっても
「…ああ、例のあれですか( ´_ゝ`)」
落ち込みながらも
心の準備はできるから。
苦しい経験が
落ちこみの底上げをしてくれる。
先がどうなるかはわからないけど
長男が学校行ってて
心が軽やかな今のうちに
やりたいことやろう。
今を楽しんどこう。
そう思えるようになったのが
私の成長です。
このブログを書き終えたところで
まさかの『逃げ恥婚』
なんてタイムリーな話題💝
星野源さん、ガッキー
結婚、おめでと~





ブログをたずねてくださった皆さま
ありがとうございます。
それではまた
