今泉武史の起業物語・・・① | 集客教習所‐ゼロから成功をつかむ方法

集客教習所‐ゼロから成功をつかむ方法

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【・・・会社を辞めてきたんだ・・・】

妻:「え?・・・ また、なの?・・・」

僕:「・・・うん・・・」


月末まで あと10日。

僕は、ようやく4回目の退職のことを家内に切りだした。

重い沈黙と
「絶望いっぱいです」という意思表示をするような
妻の深いためいき。



4年間で4回会社を辞めたのだから無理もない。

しかも家内に全く相談しないで辞めることの方が多く
家内は精神的にも相当まいっている様子だった。

「今度こそは・・・」

「次こそは・・・」


という気持ちとは裏腹に、次々と会社を辞めた僕。



正直自分でも限界だった。

「・・・こんなはずじゃない・・・」



自分でも辛かったのだから、家内はもっと大変だったと思う。

会社が変わるたびに減っていく休日と給料。
長くなるサービス残業。
最終的には片道2時間かけて群馬から東京まで通っていた。
朝は6時半に家を出て、帰ってくるのは深夜1時過ぎ。
それでも妻は毎日起きてごはんを用意して待っていてくれた。
きっと僕を心から信じてくれていたのだと思う。
なのに僕は、彼女の心を踏みにじるように会社を辞め続けた。

「スキルアップだよ」

という言い訳。逃げ口実。



片道2時間の通勤をしながら、時々

「このままどうなってしまうのだろう・・・」

という不安に駆られていた。

僕自身、もうどうにもならない不安と
逃げ場のない閉塞感に心が押しつぶされる寸前だった。
そんな気持ちで過ごしていた2008年5月。
ゴールデンウィークは久しぶりに家族で過ごすことができた。

息子は幼稚園に行き始め年少組。
なまじ連休で家族一緒にお正月以来にゆっくりしたので
GW明けは、ちょっとさみしかったのかもしれない。
朝、静かに家を出ようとしている僕の所に走ってきて

「ぱぱ、おしごといっちゃやだよ~しょぼん

と。

僕は一体何をしているのだろうか・・・。
大好きで大切な息子をこんなにもさみしい想いをさせている。

息子を思い切り抱きしめて、

「ごめんね、ごめんね、でも、ぱぱ おしごとにいかなくちゃ」

とベッドに戻し、後ろ髪を引かれる思いで家を出た。

「もう限界だ。

 こんな人生を送るために僕は生きてるわけじゃない!」


そうして僕は大きな決断をした。



4回目の退職だ。

でも、今までの退職とは気持ちが違う。覚悟が違う。

もちろんそれまでも家族を幸せにするために
自分自身を成長させるために会社を転々としてきた。

今度は家族との時間を大切にする生き方をする!
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強い意志の僕には、もう「転職」という言葉は無かった。
退職の意思を上司と社長に伝えた。
会社はベンチャー企業だったので
社長の「わかった」の一言で終わった。
その日の夜家内に伝えた。


仕事の当てなんて全然なかった。

何をどうしようか、わからないけど
辞めることだけを決めてきた。

翌月25日までは給料が出るけど
再来月からは、どうやって家族を食わせていくか?

いきなり崖っぷちのスタート。

独立開業まであと10日。

こうして僕の起業は幕を開けた。