不登校専門コーチ
小松範之です。
不登校の茶話会を開催しました。
早いもので、第5回目です。
周南エリアでも、
まなポートだけではなく
様々な支援団体により
不登校茶話会が
開催されるようになりました。
特に、近隣の光市では、
教育委員会とNPOの主催で
催されることになっています。
不登校のサポートに
行政が動きを見せたという点において、
地域全体で一歩前進です。
思い返せば、まなポート開校の4年前、
不登校を行政側が
社会問題として扱っていませんでした。
今だって、周南市では
不登校を行政ではなく
「家庭の問題」に留めています。
その事例をお話しましょう。
今回の茶話会では、
ある地域の世話役の方(仮名Sさん)から、
このようなお話を聞きました。
Sさんは学校から、
不登校生徒を預かるよう
依頼されました。
「畑仕事を生徒と一緒にやって
生徒を教育してくれませんか?」
と学校。
幸いにも、生徒本人の意思で
畑仕事には来ているそうです。
ここで問題なのは、学校が
内密に、個別に、家庭レベルで
処理しようとしていることです。
なぜ問題かというと、
システムが整ってないからです。
システムが整ってないから、
大事なことがうやむやなまま、
進んでしまっています。
例えば、こんなことです。
1.畑仕事の最中に
事故が起きたら誰が責任を
取るのか?
2.Sさんが、なんらかの理由で
畑仕事をやめることになったら…
この生徒は、今後、
どこに行ったらいいのか?
3.Sさんは、責任に見合った報酬を
受けられているのか?
行政が、個人の善意にタダ乗りして
いいのか?
などなど、挙げだすとキリがありません。
これらの起こりうる問題に
対処するには、個人の頑張りでは
限界があります。
必要なのは、システムです。
システムであれば、担当が変わっても
機能し続けます。
そんなシステムを作り、
予算をつけて機能させられるのは
行政なのです。
今すぐには無理でも、
システム作りに向けて
行政が、
小さな一歩を踏み出すことは
できます。
それを実行した光市の取り組みを、
私は高く評価したいと思います。