不登校専門コーチ
小松範之です。
発達障害の支援には
自治体間で差があります。
そんな事例と対処法を
紹介します。
発達障害を持つ、ある小学生N君が、
不登校になりました。
N君は、平日に週1回、
フリースクールに通っています。
しかし、残り週4日は家にいるので、
発育上よくありません。
そこでN君のお母さんは、
放課後等デイサービスの利用を
市に相談しました。
市からの回答は、こうです。
「N君は不登校なので
放課後等デイサービスの利用は
できません」
(筆者が市に電話した時も、
担当者は、こう答えました。)
その後、N君の学校と
フリースクールの連携がうまくいくように
なりました。
その結果、
フリースクールへの「登校」が、
出席扱いになったのです。
とはいえ、
フリースクールに週1回通うだけでは
教育機会が足りていません。
そこで、お母さんは、
放課後等デイサービスの利用を
再度、市に相談しました。
フリースクールに「登校」した日の
「放課後」であれば、
放課後等デイサービスを
利用できるのではないか?
と思ったからです。
ところが、市の回答は、
「検討します。」
だったそうです。
完全に週5日「登校」しないと
放課後等デイサービスは
利用できないのでしょうか?
このことを、お母さんは
別の人に相談しました。
山口県が運営する
発達障害支援機関の担当者です。
すると、
意外な答えが返ってきました。
「県内の別の市では、
不登校でも放課後等デイサービスを
利用している事例がありますよ。」
続いて、こう言われたそうです。
「お住いの市で
どうしても支援が受けられないなら、
引っ越すしかないのかもしれませんね…」
ここまでが、私が聞いたお話です。
伝聞なので、事実関係の誤差が
あるかもしれません。
でも、確実なことが一つあります。
それは、お母さんが行政への
不満・不信感を抱いている点です。
この不信感は、行政が
情報を隠していることによって
生まれています。
例えば、次の点を、
行政は明らかにしていません。
1.どういう条件が揃ったら
不登校でも放課後等デイサービスを
使えるのか?
2.なぜ不登校だと
放課後等デイサービスを
使えないのか?
3.なぜ、他の自治体と
違う対応をするのか?
4.誰の意向によって
行政の不登校支援政策が
決まっているのか?
少なくとも、
私がN君のお母さんに上記1-4を
質問したら、
答えられませんでした。
ということは、
市からの説明があっても不十分だったか
説明自体をしていないのです。
ひょっとしたら市の担当者は、
窓口でお母さんに口頭で
上記1-4を
説明したのかもしれません。
しかし、それでは不十分です。
お母さんが他の機関に説明できる
資料を手渡していないからです。
行政の縦割り主義により、
お母さんは、
他の相談機関に行くたびに
同じ話を一からしなくてはなりません。
その時、口頭の説明では
どうしたって伝達ミスが起きます。
お母さんは、
自分の子供の状況を話すことはできますが
お役所の言い分まで正確に把握して
話すことはできません。
なぜなら
お役所の専門用語は
役人にしか分からないからです。
ならば、役所は専門用語が
他の機関に正確に伝わるよう
文書をお母さんに渡すべきです。
「この文書を相談窓口に出せば
あなたの現在の状況が
正確に相手に伝わります。」
という文書を役所は作るべきなのです。
本来は、行政が、
横の連携を取っていれば
作らなくて済む書類です。
それさえもしないなら、
発達障害のお子さんを持つ親にとって
住む価値のない町だということになります。
最悪の場合は、引っ越すか
住民票だけでも、支援の手厚い自治体に
移すとよいでしょう。
子育ては一生に一度ですが、
住民票はいくらでも変えられるのですから。
★茶話会「不登校、もう悩まない」
日時:1/23(水)13:30~15:30
場所:周南市市民活動センター(徳山駅前ツタヤ図書館3F)
参加料:無料
飲み物は、各自持参
駐車場は、ツタヤ図書館をご利用ください。
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【小松範之プロフィール】
1978年生まれ。山口県光市出身。NPO法人まなびデザインラボ理事。山口大学経済学部卒。
不登校専門コーチ、通信制高校「山口精華学園高等学校」周南校の副校舎長、フリースクール「まなポート」運営者。
ひきこもりの就労支援施設でもある飲食店「こばら屋」マネージャー。イラストレーター。
コーチングを活かし、やりたいことだけをやるフリースクール「まなポート」を通じて、まちづくりと教育に関わる。
趣味は、釣り、キャンプ、読書、散歩。好きな食べ物は、豆。
不登校専門コーチングに関するお問い合わせ・ご依頼は
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