息子から無機質な事務連絡が届いた


LINEで送られてきたのは、息子が住む賃貸マンションの保証委託契約更新料(1万円)引き落としのお知らせハガキの写メ


これはつまり

1万円を仕送りしてほしいという無言のメッセージ


数日前、息子の留年の危機に端を発した親子LINE合戦


母の魂の叫びは既読スルーという闇に葬り去られたまま

あの重苦しい沈黙を、お金の請求という一旦突破でぶち破ってくるとは

その鋼のメンタルに呆れを通り越して遠い目になったその瞬間、スマホに振動が


今月は余裕あるから半分は払う

来月の仕送り5000円だけ多くしてほしい


え?

1万円請求してくるかと思いきや、まさかの折半案


悪いと思ってるから半分は自腹を切る

だから半分は助けて


この絶妙な健気さ

思わずホロッとなり


必要生活費なんやから、そんなお気遣いしなくていいよ

とすぐにメッセージを送りたくなる

途中までメッセージを入れて、ハッと我に返った


危ない、危ない!

息子は、沈黙で時間を稼ぎ、ほとぼりが覚めた頃に違う話題で譲歩を見せてきた

これは「引き分け」に持ち込む、息子の高等交渉術だ


このまま

いいよ、全額出すよ

だけで終わらせようものなら、数日前の母の怒りも、全てこの5000円の自己負担(という名の演出)でチャラにされてしまう


この勝負、まだ引き分けにするのは早い.....


私は、打ち込み途中のメッセージを消して、こうカウンターをお見舞いした


ありがとう

そのお気遣いだけで十分

5000円は受け取ったつもりで全額出すから、その分バイト削って、なんとしても単位取ってきて


すぐに既読がついた


しかしその後、息子からの返信はない