ジムで一緒のM君が絶賛していたので、さっそく拝見!
「ザ・ファイター」
実在の兄弟ボクサー、ミッキー・ウォードとその兄
ディッキーの物語。
兄のディッキーは、シュガー・レイ・レナードからダウンを
奪ったほどのボクサーだったが、麻薬に溺れ引退中。
歳の離れた弟ミッキーは、一度リングを離れ、
再起を図っているところだが・・・
金の為にどんな試合でも組んじゃう実母や、
何人いるんだ!
と思う大量姉達、トレーナーなのにヤクでラリって練習に
来ない兄とか。彼の周りはろくなもんじゃない。
恋人に従って、彼らを切る決心をしたミッキー。
やがて快進撃が始まる。
以前読んだ、「マイノリティーの拳」(林壮一著)にも
あったが、極貧から這い上がりチャンピオンになった
選手たちであっても、BOXの世界は過酷だ。
悪いプロモーターに騙されたり、貧乏な家族を(いつの
間にか人数が増えてたりする)養っていたり。
条件が悪く、不利でも戦わなければならなくなる。
せっかく才能があっても、生かす人に巡り合えないと
這い上がってはいけないし、つぶされたり。
また自分自身によほどの忍耐がないと続けていくこと
自体難しい。
ディッキーのように麻薬に手を出してしまうものもいるし。
・・・しかし、予想したよりも物語は明るく、登場人物の
どいつもこいつも言いたい放題であっけらかんとしている。
唯一、ミッキーが一番煮え切らず、
あーダメじゃん!こいつ(笑)
でも役者ってえらいな。ちゃんと練習してあれだけの体、
作ってくるんだから。
試合のシーンなんてどうやって撮ってるのかな?
ほんとーにパンチ入っちゃう事、あるんじゃないのかな。
スピードは結構遅いけどね。
ミッキー役のマーク・ウォールバーグって影が薄いけど
結構、本人はディッキーに近い。若い頃、ドラッグや
暴力沙汰で本当に警察のお世話になったらしい。
ディッキー役のクリスチャン・ベールはこれで助演
男優賞だって。納得。ものすごく存在感あったし、
パンチも早く、フットワークも軽い←そこケ?
実話の割には、実在の人物をけちょんけちょんに
描いちゃって大丈夫かしらん?と思うけど
ボクシング映画としてとても誠実に作っていて
良かったと思う。秀作だ!