末期癌患者として…
様々な葛藤を、
これまで、誰にも、話した事はない。
唯一、夫には、
いろいろ愚痴ってきたが…
話しても、解決できない問題を、夫に押し付けても、仕方ない。
夫だって、辛いのだから…
夫は、現在、
「掃除」「買い物」「料理」の7割程度を負担してくれている。
昨年、2ヶ月にわたった放射線治療時には、毎日、送迎してくれた。
今も、毎晩、マッサージで、体を整えてもらっている。
感謝すべき所だが…
夫は、口が悪いのよねぇ。
いちいち、ムカッとくるような事ばかり言う。
ただ愚痴を聞いて欲しいだけなのに…
癌患者の悩みを聞いてくれる、カウンセリングを受けた事があるが…
親身に聞いてくれているようで…
「患者への対応のマニュアル」が、見え隠れして…
ある種、興ざめした。
「癌」と診断された途端…
「癌患者」として、ひとくくりにされる。
けれど…
それぞれの「バックグラウンド」「考え方」「性格」は、様々だし…
「癌の種類」「ステージ」「年齢」によって、
悩みも、大きく違う。
「二人に一人が癌になる時代」と言われていても…
自分が「癌」になる前まで、いつも「癌」は、他人事だった。
「癌」とわかってからも…
「ステージⅣ」となるまでは、
気持ちは、常に「治る」という方向を向いていた。
「末期癌」となってから…
もう、4年になる。
まだ50代なのに…
体は、老人のように、ガクンガクンと、急速にできない事が増えて行く。
心の支えにしていた小さな楽しみは…
無情に、次々、取り上げられて行く。
抗うように、努力を続けても…
効果はみえない。
新しい「抗癌剤」人気の「食事療法」「免疫療法」
「今度こそ!」という、希望を胸に、歯をくいしばって臨んでも…
きびしい結果に…
自分の体にも…運にも…神様にも…
見放されたような気分になる。
痛みに耐えながら…
「何のために?」と、ふと思う。
「着実に悪くなって行く事がわかっているのに…何のために、つらい痛みに耐え続けなくちゃいけないの?」
先日…
「痛み止」が効いてくるのを、ベッドの上で、海老のように丸くなりながら、待っていた。
激しい痛みのせいで、ピクピク痙攣しているのを、初めて目にした夫は、びっくりした。
私の方も、びっくりした。
もう、ずっと前から、こんな状態なのに…
わかってくれていなかったんだナ。
「痛み」「葛藤」
なかなか、共有する事は、難しい。
けれど…
一番つらい事は…
肉体的な「痛み」じゃない。
一番つらいのは…
心の「痛み」
周りの人達と…
「未来」や「価値観」を共有できない事だ。
「食欲」「物欲」がなくなり…
来年の予定がたたない…
ある種「仙人」のようになりつつある「末期癌患者」は、
「健康な人達のお荷物になりたくない」と思ってしまう。
健康な人達から、
「私だって、いつ死ぬかわからいから、みんな一緒よ!」って、よく言われる。
私の事を慰めようと思って言ってくれているのがわかるので、反論はしないが…
健康な人が、突然亡くなる可能性が10%だとしたら、90%の人は死なない。
でも…
「末期癌患者」にとって、その割合は、反転する。
「末期癌患者」にとって…
「死」は、夢物語じゃない。
いつでも…
すぐそばまで、迫ってきている。
ある時から…
「もう、死から逃げるのはやめよう」と思った。
逃げる事ができないのなら、
「真剣に対峙してやる!」と思った。
向き合い続けた「死」から見えてきたものは…
不思議な事に、
「生きる事」「命」だった。
死の影を抱えながら生きる事は…
「命への感謝」を、浮き上がらせる。
「痛み止」に感謝し…(笑)
「目先の小さな目標を、指針に、進んで行く」
今の私には…
他に道がない。
裕子
様々な葛藤を、
これまで、誰にも、話した事はない。
唯一、夫には、
いろいろ愚痴ってきたが…
話しても、解決できない問題を、夫に押し付けても、仕方ない。
夫だって、辛いのだから…
夫は、現在、
「掃除」「買い物」「料理」の7割程度を負担してくれている。
昨年、2ヶ月にわたった放射線治療時には、毎日、送迎してくれた。
今も、毎晩、マッサージで、体を整えてもらっている。
感謝すべき所だが…
夫は、口が悪いのよねぇ。
いちいち、ムカッとくるような事ばかり言う。
ただ愚痴を聞いて欲しいだけなのに…
癌患者の悩みを聞いてくれる、カウンセリングを受けた事があるが…
親身に聞いてくれているようで…
「患者への対応のマニュアル」が、見え隠れして…
ある種、興ざめした。
「癌」と診断された途端…
「癌患者」として、ひとくくりにされる。
けれど…
それぞれの「バックグラウンド」「考え方」「性格」は、様々だし…
「癌の種類」「ステージ」「年齢」によって、
悩みも、大きく違う。
「二人に一人が癌になる時代」と言われていても…
自分が「癌」になる前まで、いつも「癌」は、他人事だった。
「癌」とわかってからも…
「ステージⅣ」となるまでは、
気持ちは、常に「治る」という方向を向いていた。
「末期癌」となってから…
もう、4年になる。
まだ50代なのに…
体は、老人のように、ガクンガクンと、急速にできない事が増えて行く。
心の支えにしていた小さな楽しみは…
無情に、次々、取り上げられて行く。
抗うように、努力を続けても…
効果はみえない。
新しい「抗癌剤」人気の「食事療法」「免疫療法」
「今度こそ!」という、希望を胸に、歯をくいしばって臨んでも…
きびしい結果に…
自分の体にも…運にも…神様にも…
見放されたような気分になる。
痛みに耐えながら…
「何のために?」と、ふと思う。
「着実に悪くなって行く事がわかっているのに…何のために、つらい痛みに耐え続けなくちゃいけないの?」
先日…
「痛み止」が効いてくるのを、ベッドの上で、海老のように丸くなりながら、待っていた。
激しい痛みのせいで、ピクピク痙攣しているのを、初めて目にした夫は、びっくりした。
私の方も、びっくりした。
もう、ずっと前から、こんな状態なのに…
わかってくれていなかったんだナ。
「痛み」「葛藤」
なかなか、共有する事は、難しい。
けれど…
一番つらい事は…
肉体的な「痛み」じゃない。
一番つらいのは…
心の「痛み」
周りの人達と…
「未来」や「価値観」を共有できない事だ。
「食欲」「物欲」がなくなり…
来年の予定がたたない…
ある種「仙人」のようになりつつある「末期癌患者」は、
「健康な人達のお荷物になりたくない」と思ってしまう。
健康な人達から、
「私だって、いつ死ぬかわからいから、みんな一緒よ!」って、よく言われる。
私の事を慰めようと思って言ってくれているのがわかるので、反論はしないが…
健康な人が、突然亡くなる可能性が10%だとしたら、90%の人は死なない。
でも…
「末期癌患者」にとって、その割合は、反転する。
「末期癌患者」にとって…
「死」は、夢物語じゃない。
いつでも…
すぐそばまで、迫ってきている。
ある時から…
「もう、死から逃げるのはやめよう」と思った。
逃げる事ができないのなら、
「真剣に対峙してやる!」と思った。
向き合い続けた「死」から見えてきたものは…
不思議な事に、
「生きる事」「命」だった。
死の影を抱えながら生きる事は…
「命への感謝」を、浮き上がらせる。
「痛み止」に感謝し…(笑)
「目先の小さな目標を、指針に、進んで行く」
今の私には…
他に道がない。
裕子