思春期の子供達をみると…
「ガンバれ~!」って、思う。

キャピキャピして見えるのは、うわべだけで…

「漠然とした将来への不安」
「大人と変わらない複雑な人間関係」
「容姿や能力を含め、気になり過ぎる自分自身」

変声期の定まらない声の高低と同様…

毎日が、揺れているんだろう。


大人になると…
「子供時代」「思春期の気持ち」を、忘れてしまう。

違う視点で、話し合う親子の会話は、すれ違うばかり…


「親子」が、素直に「親子」でいられるのは…
「小学生」までだと思う。

過ぎ去った時間は、巻き戻せない。

小学生の親御さん、
「まだ、間に合いますよ~」(笑)

この夏…
「親子でたくさん遊んでネ!」



さて…

知的な遅れがあっても、体は丈夫だった△男ですが…

中2になると…
度々、目眩や吐き気に襲われるようになりました。


そして…

その日、授業は半日で…

自宅で、昼御飯を食べている途中…
△男は、突然、倒れました。

「てんかんだ!」

まずい事に、
意識のない△男の口の中は、食物でいっぱい。
急いで掻き出しましたが、とりきれず…

△男の全身は、小豆色の「チアノーゼ」

幸いだったのは…
ちょうど夫がいた事

私が電話で救急隊員から言われたを、
伝えられた通り、夫が行いました。

意識のない△男を、
夫が、後ろから抱き抱え、
両腕で、みぞおちを押し上げると、

気管につまっていた肉片が、口元から、こぼれ落ちました。


それと同時位に…
救急車が、2台も到着。
(緊急性が高かったので、双方向から出動してくれたんだそうです)


息を吹き返した△男ですが…

そのまま病院に運ばれ…

血圧計や心電図を着けたまま、
深く眠っていました。
(てんかんの発作の後は、いつも、深く眠ってしまいます)


△男の寝顔を見ながら…

様々な想いが去来しました。

生まれたばかりの△男を抱きとってから、これまでの事。

「自閉症」と告げられた日の事。

心ない人々の蔑みに、傷ついたり、憤ったり…

彼の将来が、不安でたまらなくなる日もあるけれど…


「幸せ」は…

今、ここにあるじゃないか!

△男が…
ずっと、それを、私に教え続けてくれていたのに…

私は、気付かなかった。


よかった!本当によかった!
手遅れになる前に、気付く事ができて…






裕子