生まれてから、これまでずっと…

27才になる自閉症の息子のヘアカットは、私がしてきました。


幼い頃の息子は多動で、とても、美容院にお願いできるような状態じゃありませんでした。

女の子なら、切らずに伸ばしてポニーテールってのもありだケド…

ただでさえ、女の子と間違えられるような顔だちだったので、むきになって短くしてました。


大人になり…

すっかり紳士に様変わりした息子…


もう、とっくに、いつでも美容院にお願いできたんだケド…


なんか踏ん切りがつかずにいました。


でも…

この所の体調の悪さは尋常じゃなく…

自分のシャンプーもつらいんです。


決心しました。


「もう、△男は、母ちゃん美容室から卒業!」


今後△男が一人で通えるように、近所の面倒見のよさそうな美容室へ予約。


予約の日が近づくにつれ…


なんかドキドキ!

もう、△男は大丈夫って、わかっているんだケド…


さて、予約日の昨日…


歩いて5分の美容院ですが…

ペンギン歩きの私にとっては、思った以上に遠かった。

△男は、私の手を引いて歩いてくれて…

(今では、私の方が障害重いかんじ…人生なんて若い頃、想像してたのとは、別物だネ)


家を出る所から…

NHKのカメラさん、音声さん、ディレクターのTさんも一緒のにぎやか部隊…


準備のため、私達親子だけ、美容院の手前で数分待つ事に…

すると…

近所のおじいちゃんがサンダル履きで…

( ゜∋゜) 「今、カメラ通ったよネ?何の撮影だろう…?事件かね…?」

( ̄ー ̄;「さぁ~何でしょうね~」


そして…


ウフ!

やっぱりプロは違います!

△男…カッコよくなりました!



まだまだ先があると思っていた、前回の「母ちゃん美容室」

子育てって、そんなもんかもナ~


大人になった雛は、羽ばたく機会を待ちながら…

その時がくると…

一気に飛び立つ。



「楽になってよかった!」

そう、自分に言い聞かせるように…

今朝、もう使う事のなくなった「母ちゃん美容室セット」を処分しようとしたケド…


結局、まだ捨てられません。







チューリップ赤裕子