今年7月、ディレクターTさんからの質問…

「最後に(自閉症の)子供に残せるものはなんですか?」


あれから、ずっと、考え続けている。


「これが答えだ!」

と思っても…翌日には、やっぱり違うように思える。


いきなり…

「最後に子供に残せるものはなんですか?」

そう聞かれたら、あなたは、なんて答える?


「健康」「教育」「お金」「躾」「家業」「兄弟」「友人」「思い出」

なんだろう…?

けっこう多いのは「愛」って答えじゃないかと思う。

じゃあ…

「愛って何?」

「愛」ほど…定義が不確かで、広いものはない。


また「最後に残して行くもの」は、障害児でも、健常児でも、変わらないんだと気づいた。


長女はごく普通の娘だ。

長男は、重度の「自閉症」

次男は、本人いわく「自閉傾向」

父親である夫は、変り者だけど、正常範囲

私は…そこそこに常識的な…これといった特徴のない人(自己申告)


フツ~な私(自己申告)が、現時点で出せる答えは…

最後に子供に残せるものは…

「子供が親を必要としなくなる事」


親は子がいくつになっても、心配で愛おしい。

それは、子の方も親に対して、同じだろう。

でも、自立すべき年頃になっても、ずっと、そんな所でウジウジしていたら、先へ進んで行けない。


子育ては、長い長い道のりだ。

場面、場面が、ガラリと変わる。


親子が密な乳幼児期…

ひたすらに抱きしめて…

食べさせ、遊ばせ、キレイに洗って、寝かしつける。


子の成長と共に…親の顔は鬼になる。

毎日が一発勝負!闘いだ!


親と子と…一人の人間同士と認識した途端、別れはやってくる。

「子供が親を必要としなくなる事」

本当に、そうなれるよう、最後まで、がんばりたい!


でも、親として必要とされなくなる道のりは…

やっぱり「障害児」は手ごわいよネ



裕子ナゾの人