絶望という夜の海

力なく 私は浪間を漂う



突然 からだを襲う激しい痛みは
私の心をも引き裂く


神様 もう許してください

私は強くありません


未来を描く事ができないのなら
この重いからだを
もう 捨ててしまってもいいですか?


泣き疲れて 私は眠る



やがて 差し込む朝の光は
柔らかなベールのように 私をつつむ


そして 気づく



差し出された
あたたかい手 たくさんの言葉
私は たくさんの人達に支えられて生きてきたのだと


腫れぼったいまぶたのまま 私はつぶやく

「とりあえず何から始めたらいい?」



かすかな ささやきが聞こえる
「ただ生きることから…」


開け放った窓のむこうは

どこまでも どこまでも

凛とした青い空



こんなにも あたり前で
こんなにも すばらしい
新しい一日のはじまり