今回も昔の資料から
数年前にとある本を貸してくださった方がいて
せっかくなので
感想文を送りました。
あえて、本の名前は出しません。
お察しください(笑)。
どうしても本の名前が知りたい方は
メッセージを頂ければ
伝えさせて頂きますので
ご遠慮なく(*^。^*)
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ちょうど仕事の関係で目を通さなければならない資料等があり、
じっくり味わう時間がなく全部を読み終える事が出来なかったのですが、
感想としてはやはり大変面白かったです。
あらためて後日、再読してみたいと思っています。
ただ、少しだけ気になったのは、前作の『△△・〇〇〇〇』同様に、
内容について現実と若干異なる部分がありました。
現実とフィクションの混在部分です。
手話や聞こえない方の事を全く知らない方が
小説として読まれる分には理解の第一歩として、面白く学べる事ができて良いのですが、
手話通訳者を志す方には正しい知識を理解してほしい面もあります。
そういう想いで、老婆心ながら気になる部分に私なりのコメントをさせて頂きますね。
1.最近では聞こえない方自身で‘日本手話で’というリクエストを出されることも
稀にありますが
派遣元が手話通訳の依頼者(聞こえない方)について、メモで❛日本手話使用者❜とか
聞こえの程度を示すレベルなど記載したものを
手話通訳者に渡すという事はほとんどありません。
2.医療場面通訳は実に様々なケースがあります。
小説の中での様子では主人公が実施しているやり方は間違っている訳ではありませんが、手話通訳者のベストの方法としては、
手話通訳者が主導的に内容を翻訳し直すのではなくて、
基本的にはドクターに意味が伝わっていない事を返す、
ドクターから分かりやすい言葉で説明してもらう。
それを通訳する、というのが理想です。
その積み重ねによって、
ドクター自身が聞こえない方への対応など学習される事があります。
3.P12の最初の行に、
❛医師にももう少しろう者の特性を理解し、分かりやすい言い回しを使ってもらいたいものだ、と荒井は思う❜とありますが、
ただ批判するだけでは状況は何も変わりません、
ドクターに理解をしてもらう為の聞こえない人を主体にしたアプローチも
手話通訳者の仕事になります。
4.P14の冒頭の「別に気にしません」という辺り、有りえない事です(笑)。
と言うのは、手話通訳者の正義を振りかざしているだけでは、
ドクターを始め、周りの環境は変わらないからです。
別に気にしないで実施した行為でドクターが気分を害する可能性もあります、
その結果、当事者との関係に悪影響を及ぼす可能性もあります。
それは結局は聞こえない方の不利益になる訳です。
そういう面で手話通訳者の役割として、手話通訳の翻訳技術のみならず、
当事者にとって何が一番良いのかを長期的なスパンで考えます。
勿論、大変難しいことですが常に努力していく事が求められます。
大ヒットしている本ですが
正直、監修をされている手話通訳士の方が実際の現場経験が少ないのではないかと
疑問に思う所が多いです。
取材もされているとは思いますが
もっと幅広く色々な分野への取材があれば
現実に即したものになったのに少し残念と思いますし
私としては手話通訳を目指す人たちにおススメする気にはなれません。
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ファンの方がいらしたら
ごめんなさいm(__)mと言いますが
やっぱり、今もこの気持ちは変わりません。
色々な考え方はあるのだと思いますが・・・
少なくとも私が知っている限りでは
この小説を評価している
現役の手話通訳者はそう多くはないです。
いやむしろ少ない、いやいないです。
(私の周りには)
でも一般的には人気のある本だと思います。
ちなみに、一応、気を遣って(^-^;
時間があったら再読したいと言ってますが
本当は読み進めている内にいらっとしたというのが真実です。
ファンの人がいらしたら
本当にごめんなさいです。
気が小さい癖に
つい余計な事を言ってしまう新子です。