嘉納治五郎って柔道のすごい人って程度しか知らなかったけど全然違った。
豪商だったお父さんが勝海舟の支援者で明治になって政府に引っ張られたというお坊ちゃんで
東大には文学部で入学したけど政治哲学も学び、経済は渋沢栄一に師事したという超エリート。
柔道ではない柔術は東大に入ってから本格的に学んだらしい。
柔術には複数の流派があって幾つかを学んで独自の柔術、柔道を編み出したのが東大卒業後すぐくらい。
つまり嘉納治五郎は柔道のすごい人じゃなく、柔道を作った人。
柔道のすごいところは最強とかそんなところではない。
最初からフランチャイズ化、コンビニ化を想定したシステムにある。
それまでの柔術やらの武術は師弟関係を築いてその中で学ぶものだった。
師匠ひとりで弟子を教える。大きくなっても間に師範を置く程度。
師匠に認められて免許皆伝となる。
柔道は段級位制なので試験を経て昇格していく分かりやすいシステム。
師匠不在でもいいから際限なく広がることが出来る。
たぶんマニュアル化も進めたことだろう。
治五郎先生は教育者としても優れていて大学の講師教授を歴任した。
政治家としてもIOCの委員をやってたという天才であった。
「道」ってなんか奥深い言葉のイメージがあるよね。
道を極めるとかなんとか。
でも合理化して行き先を分かりやすく示すっていうビジネスよりの解釈もあるかもしれない。
ギターも最近は初心者の学び方の雑さが目につくから「ギター道」なんてどうよ?誰か始めてみない?