俺は昔からおやじと仲かが悪かった。
小さいころから不器用で何一つ、自分でできなかった俺をいつも叱った。
「どうしてできないんだ」「だからおまえはだめだ」 他の器用な同級生ともよく比べられた。
感情にまかせて激高し怒鳴る、殴る。
おやじが嫌いだった。
小さいころは、はむかう勇気もなくただただ泣いていた。
でも、中学生あたりからだんだん力も強くなり反抗するようになった。
でも、全然かなわなかった。
殴っても殴り返され返り討ちに合う。悔しくていつも泣いていた。
だから母親にあたることもあった。
家のものにあたって、散らかして、壊してめちゃくちゃにした。
だけど、母はおやじがかえってくるまでには元通りにして、何事もなかったかのようにふるまっていた。おやじがこわかったからだ。
そんな母親を見るのも嫌だった。
高校生になり、卒業を迎えるころ、そんな俺の感情がすべて爆発して初めておやじに全力でぶつかっていった。
おまえのせいで、おまえのせいで、全部吐き出した。
なぜだか泣いていた気がする、おやじにぶつかるときはいつも涙がでる。
いままでなら返り討ちにあっていたが、その時は何も言わずに受け入れたみたいだった。
それがさらに頭にきて投げ飛ばした。
びっくりするくらい簡単に倒れるおやじを見てとても悲しくなった。
そして現在、ニートの息子にとても気を遣ってるおやじがいる。
背が丸くなり、性格も丸くなったおやじがいる。
どっちも嫌いだ。
だけど、弱っていかないでと切に思ってしまう。