先日のこと。
久々に幼馴染の連中と遊びに行くことに。
男4人のメンバー。 同じ小学校・中学校出身。 その中の一人は幼稚園前から遊んでいたH君もいる。
いやー友人とはいいもの。 昔話に花が咲く。
夕飯を食べに行くことになった。 メンバーの一人から、「同級生が懐石料理屋を開いたらしい」と意見が出て、早速行くことに。
店を開いた奴は、伝説の男だった。 彼の名はT君。 彼も同じ小学校・中学校さらには中学の時には、同じ剣道部であった。ちなみに幼稚園前から遊んでいるH君も同じ部活。
T君は男3人兄弟の真ん中。 由緒あるお寺の家の出身。 しかし、その寺が凄い。
ボクが中学生の時、寺の駐車場にはBMW、ベンツ、そして日本に3台しかなかった2人乗りオープンカーのコブラが置いてあり、高いフェンスに囲まれた犬小屋にはジャーマン・シェパードが・・・。
駐車場だけみたら、立派なヤクザ。
その3兄弟、とにかく体がごつく、怖い。性質の悪さは亀田3兄弟以上か・・・。
T君の上の兄は、ボクが中1の時、中3だった。
いでたちは当然ヤンキースタイル。 中1のボクにとって、彼は北斗の拳のラオウ以上の存在だった。
T君とは幸い小学校の時に何度か同じクラスになっていたので、ボクとの関係は比較的良かったが、中学にあがり、彼の凶暴性は格段と激しくなった。気にいらないことがあると、凄まじい正拳突きが僕達を襲った。
でも不思議とT君は他のヤンキーとは違い、群れず1匹狼。畏怖の念を感じつつも、どこかユーモラスな奴だった。
部活には当然出てこない。
剣道部員は自分の竹刀・防具を学校の専用ロッカーで保管している。T君も一応防具を学校で保管していた。
ある日、T君の防具に悪戯しようと提案するバカが剣道部員の中から出てきた。みんな一瞬戸惑ったが、どうせ部活には来ないだろうと、防具に捻挫したときに使う白いテーピングテープで、T君が寺の子との単純な理由で「仏」という字を面、胴、籠手全ての防具に書いた。みんなノリノリで作業ははかどった。
それを、五月人形の様に、剣道場の中央に飾って、女子部員と一緒にみんなで大笑いしていた時に、悲劇は起こった。
T君の登場。 なぜT君が部活に・・・。 恐怖が頭をよぎる。 それは走馬灯の様に・・・。 剣道場に響きわたるT君の怒号と逃げ惑う剣道部員の悲鳴・・・。 その後に、正拳突きの鈍い音がBoseのウーハー音のような風圧で僕達を追いかけてくる・・・。
幸いボクは巧く剣道場を脱出し難を逃れたが、幼馴染のH君は逃げ遅れ、正拳を5発くらいダウン。
犠牲者は約6名 剣道部員の3分の1にものぼった。
話は戻るが店に着き、4人で入った。T君はあいかわらずの外見であったが、なかなか感じのいい店構え。 10席ほどのカウンターに25人ほど入れるお座敷。 伝説の男T君が包丁を握るカウンター席に座った。 T君も僕達のことに気付き、昔話に花を咲かせた。 お互いオトナになると、話すと結構楽しい。
ムカつくことに、料理は無茶苦茶美味い! 他にも客がおり、カウンター席は満席。みんな料理が美味いと唸っている。 お座敷も宴会が入っているらしく、繁盛している店の雰囲気。
T君も僕達のことに気付き、昔話に花を咲かせた。 お互いオトナになるって、話すと結構楽しい。
夜7時半頃店に入り、11時を過ぎたあたりでそろそろ帰ろうかとしたときに、それは起こった。
ラオウが店に現れたのだ。 そう、ラオウとはT君の上の兄。 今は若住職で、当然頭は坊主のスキンヘッド。 夜なのに坊主にサングラス。 ますます怖い。完全に本物のヤーさんの雰囲気を漂わせている。
彼は僕らにきずづき、「お前ら久しぶりだな」といいつつ、今年の寺の行事である『火渡り』のチラシを僕らに配り、「絶対に来い」と厳命。
僕らは全員立ち上がり「ハイ、絶対に行きます」と即答・・・。
さらにラオウは「お前ら勘違いするなよ、火渡りをやるんじゃなくて、準備の手伝いに来いといってるんだぞ」と言い放ち、ボク達が「ハイ分かってます」ともう一度即答。
ラオウは僕らの返事を聞き高笑いし「カカカ、よ~し、お前ら来なかったらぶっ飛ばすから覚えておけよ」と捨て台詞を吐きながら帰っていった。ラオウはいったい何しに店に来たのか分からなかったが、嵐は過ぎ去った。
中学のときの恐怖を、オトナになってから再度経験するとは・・・。
本日の教訓「同級生の店だからって、安易に行くな」以上
さて、気分を変えて本日の1曲はThe Beatlesの「Help」