「五等分の花嫁」、無事最新話(118話)まで読みました。

驚きの展開の数々で、とても面白かったです。

そこで、今回は以前まで書いた10巻の続き、11巻の冒頭の事を書きたいと思います。

※ネタバレを含みます。




10巻の最後で、零奈に変装した五月の前に四葉が立っており、5年前に風太郎が出会った少女が四葉だと明かされました。

そんな五姉妹の過去。

5年前の五姉妹は見た目、性格も全く同じというほど似ており、似ていると言われる事を喜んでいました。
そして5人とも母親・零奈の事が大好きでした。

五姉妹は修学旅行で京都に訪れたのですが、早速四葉だけがはぐれてしまいました。
「5人一緒でいないといけない」とみんなを探す四葉でしたが、「本当に?」とも考えてしまいました。

そんな中、時を同じく一人で行動していた風太郎と四葉は出会います。
四葉は風太郎に興味が湧き、二人で京都を観光します。
清水寺では四葉が学業のお守りを5個買います。
それは以前、サッカーチームの監督から四葉が見本になれという言葉が嬉しく、5倍勉強して姉妹の見本となるためでした。

辺りが暗くなった頃、四葉は風太郎に自分の夢を語ります。
それは今の生活が貧しく母親に苦労をかけているため、自分が勉強をして高い給料を貰い、母親を楽にするというものでした。
似たような境遇の風太郎もそれを聞き、お互いに勉強をして夢を叶えようと神社でお願いをします。
四葉はそんな風太郎に恋をしました。

遅くなったため、四葉達が泊まっている旅館に風太郎を招き、四葉は二乃に風太郎の事を語ります。
そして風太郎の部屋に遊びに行こうとすると、風太郎は自分と間違えた一花と遊んでいました。
姉妹に間違えられる事が嬉しかったのに、この時四葉は焦ってしまいました。

四葉は自分が姉妹と間違えられ無いよう、リボンをつけるようになりました。
母親に似合っているが、それでもみんなとは変わらないと言われます。
しかし四葉はムキになり、自分は勉強を頑張り他の姉妹に勝っている、みんなとは違うと母親に訴えかけます。
その時、四葉の真似をし髪留めをつけた五月が来ます。
零奈は五月を抱きしめ、五姉妹は一人一人が特別、一番大事なのは五人が一緒にいる事だと四葉に語ります。

そしてその後、零奈は体調を崩し、帰らぬ人となります。
母親を亡くし、悲しむ五姉妹。
五月は母親を失ったショックで母代わりになると言い、零奈の口調で話すようになりました。

五姉妹は零奈のファンと名乗っていた中野に引き取られ、中学校に通います。
しかし、五姉妹それぞれが変わっていき四葉は5人で一緒でいる事はできないと亡き母に語ります。

中学に入り、姉妹それぞれに個性が出てきましたが四葉ば勉強を頑張っていました。
しかし成績は伸び悩み、他の五姉妹にも成績は抜かれ、四葉の点数は落ちてしまいました。
勉強にも伸び悩み、目標であった母を失った四葉は目的を見失ってしまいます。

高校に入った四葉は勉強が疎かになり、得意だったスポーツに打ち込むようになりました。
様々な部活に助っ人に呼ばれ、大会にも出場するようになった四葉。
誰かに必要とされ、他の姉妹よりも結果を得た四葉は優越感に浸るようになりました。

しかしそれも長くは続かず、四葉は赤点により落第が決まってしまいます。
あれだけ自分を頼りにしていた部活の人間からも見放され、挙句には父によって一人だけ転校が決まってしまいます。
自分がいる意味を作ろうと必死にやってきたのに、一人になってしまった四葉は混乱してしまいます。
そんな時、他の姉妹達が現れ、全員が試験で不正を行ったため姉妹全員を落第する様に父に訴えます。
それは「五人でいる事が大事」という零奈の言葉を大切にした、姉妹達の想いでした。
四葉は母親の言葉の意味を理解し、一緒にいてくれた姉妹達のために生きると決意しました。

こうして五姉妹は落第となり、今の高校へと転校してきました。

五姉妹が揃って食堂で食事をしていると、ある男子生徒が席に近づいてきますが、五月が追い払い、一花がからかいました。
そんな表紙にその生徒はテストの解答用紙を落としていったため、四葉はそれを届けに行きました。

その生徒こそが風太郎であり、四葉と5年ぶりの再会となりました。
四葉は嬉しくなり、声をかけようとします。
しかし、100点満点のテスト、そして昼食中にも関わらず勉強。風太郎は5年前からの約束を守っていることがわかりました。
片や四葉は勉強が疎かになったために落第となり転校してきました。
四葉は恥ずかしくなり、正体を明かす事なく風太郎を名字で呼びます。


風太郎は四葉に気付かず、四葉は落ち込んでしまいます。
しかし、風太郎が家庭教師となり、勉強を頑張れば自身の正体を明かそうと考えます。
そんな中、三玖が風太郎に恋をしていると気付きます。
一花にその事を相談しますが、一花も風太郎に恋をしている事に気付きます。
すこし落ち込みますが、みんなが風太郎の良さに気付いてくれたと喜びます。
そして四葉は病院での風太郎と五月の会話を聞き、風太郎が5年前に自分と会っていた事を覚えていると知ります。
四葉はそれを聞いて嬉しくなり、自分であると明かそうとしますが、他の姉妹が風太郎を好きになっている中、自分だけが特別な存在であってはならない。落第した自分のためについてきてくれた姉妹達のために思い出と5年間の想いを消す事を決めます。

五月に零奈の変装を頼み、風太郎の零奈への未練を断ち切ってもらうようにしてもらいます。
そして風太郎が姉妹の誰を好きになっても、その恋を応援すると誓います。

そして四葉は夜の公園にて、一人ブランコを漕ぎながら想いを断ち切るように風太郎への愛を呟きます。

5年前の思い出とともに。





ずっと謎だった、本当の5年前の少女の正体。
そして四葉の恋の物語が明かされました。

5年間、風太郎を想っていたが姉妹のためにその恋を捨てる覚悟を決めたのはすごく悲しいと思います。

落ち込む事があると一人でこぐというブランコ。
風太郎が自分の事に気付かなかった時、三玖と一花が風太郎に恋をした時に乗っていました。

一番最初から風太郎に協力的だった理由も、風太郎に嘘と言いながらも好きと伝えた事、そして四葉の本当に欲しかったものがわかる良くもあり、悲しい物語でした。

最後になりました、「五等分の花嫁」の四葉、五月の話となります。

※10巻までの振り返りとなります。

※ネタバレを含みます。



・四女:四葉
中野家四女の四葉です。
四葉は五姉妹の中で、一番最初に風太郎に協力したキャラクターです。
五姉妹の中で一番運動神経が良く、そして一番バカです。
風太郎に協力的で、他の姉妹に風太郎の授業を受けるよう説得したりもしました。

そんなある日、風太郎に美味しい手料理を食べさせようと張り切る三玖の料理を食べすぎ、寝込んでしまった風太郎の看病をします。
上手く二乃、五月に勉強を教える事が出来ず落ち込む風太郎に、自分以外の4人が変わってきている事を伝える四葉ですが、自分だけが変わらないと呟きます。
しかし風太郎は一番最初に四葉が変わってくれたと伝えます。
そんな四葉は風太郎に何故自分がここまで風太郎に協力しているのか、そう言い風太郎に顔を近づけて「好きだから」と呟きます。
(急展開すぎてびっくりしました…まさか本当に?とも思いました。)

しかしすぐそのあと「嘘」といい風太郎をからかいながら逃げてしまいます。

林間学校では純粋に風太郎と楽しい思い出を作ろうと行動しますが、自分の無理な行動のせいで風太郎が風邪をひいたと落ち込んでしまいます。
しかし五月に励まされ、他の姉妹とともに風太郎の看病のため手を握ります。

勤労感謝の日、風太郎から林間学校のお礼に何か欲しいものは無いかと尋ねられ2人でデートに向かいます。
四葉は他の姉妹がオススメしている場所や、二乃の欲しいものを探しに行ったりしますが、風太郎から「本当に欲しいもの」を尋ねられますが答える事ができませんでした。
その後、風太郎が誘いを断った一花と三玖と出会ってしまい、風太郎を連れ自分のお気に入りの公園へと逃げます。
風太郎とブランコをこぎ、ここから見える景色が好きだと風太郎に告げ、ブランコから勢いよくジャンプします。
風太郎もジャンプしようとしますが、勢いをつけすぎてブランコで一回転してしまいます。
そのアクシデントを受け、風太郎は満面の笑みで大笑いし、その笑顔を見た四葉は嬉しそうにします。
そして再度、風太郎から欲しいものはないかと聞かれますが、欲しいものはもう貰いましたと答えます。
(いつもの元気いっぱいの笑顔では無く、女の子らしい笑顔。四葉の欲しかったものは風太郎の笑顔だったのでしょうか?)

来たる試験勉強、しかし人の頼みを断れない四葉は陸上部の助っ人に呼ばれ、勉強と部活の狭間で苦悩してしまいます。
試験勉強に集中するため、部活を辞めたいとはっきり言えない四葉だったのですが、二乃の変装もあり一歩前に進み、部活を辞めます。

そして期末試験、四葉は他の4人に遅れないように勉強に励みます。
根を詰めすぎ、集中力が無くなってきた風太郎達は息抜きで遊園地に遊びに来ます。
しかし、他の4人に遅れをとりたくない四葉は観覧車に隠れ一人で勉強をしますが風太郎に見つかってしまいます。

その時、四葉は今の高校に転校して来た真実を風太郎に伝えます。
それは、前の学校で落第になったのは四葉だけであり、他の4人は四葉を1人にしないため共に転校してきたというものでした。
「五姉妹はどこにいるかではなく、五人一緒でいる事が大切」という母親の言葉を守った行動でした。
その事がきっかけで四葉は他の4人に引目を感じ、もう足を引っ張りたくないと言います。
しかし風太郎は四葉に秀でている事があり、得意科目の勉強を他の4人に教える事を提案します。
バカな自分でも他の4人の役に立つことがある。そう言って貰えた四葉は風太郎に感謝し、無事試験を突破します。

家族旅行では、一人様子のおかしい一花に気づき、一花の悩みを聞きます。
四葉は長女らしく振る舞い、周りに気を使う一花では無く、5年前のガキ大将のような一花に戻り、自分のしたい事をしてほしいと一花を励まします。

3年生になった四葉は学級委員に立候補し、もう1人の学級委員に風太郎を推薦します。
それは皆に風太郎がすごい人物だとわかってもらうための行動でしたが、周りからは四葉と風太郎が付き合っていると思われてしまいます。
その噂が流れている事を2人きりの教室で風太郎に相談しますが、風太郎は以前ほど他人の恋愛感情を馬鹿にする事はできないと前向きになった意見を四葉に伝えます。
四葉はこの先、風太郎に好きな人ができた時はその恋を応援すると伝えます。
教室を出ると、外で見ていたクラスメイトに再度付き合っている事を聞かれますが「ありえません」と一蹴します。

(はっきりと風太郎との仲を否定した四葉。その表情は悲しそうです。)

そして修学旅行、四葉は三玖の告白を手伝うため
三玖と共に行動しますが、三玖が風太郎に告白しようとしている事を風太郎に聞かれてしまい、三玖が逃げてしまいます。
逃げ出した三玖を風太郎と共に探しますが、その時に四葉は風太郎に姉妹皆が幸せになる方法を尋ねます。しかし風太郎はその四葉の考え方がおこがましく、いつかは決断する時が来ると伝えます。
一花、二乃、五月と協力し三玖と風太郎とのデートを成功させた四葉は一花に自分の発言のせいで辛い想いをさせたと一花に謝ります。

そして無事、修学旅行が幕を閉じます。




・五女:五月
最後は中野家の五女、五月です。
五月は物語で一番最初に風太郎と出会ったキャラです。
最初は風太郎の頭の良さを知り、風太郎に勉強を教えてほしいと頼みますが一蹴されてしまいます。
そしてそこからは風太郎との仲が悪くなってしまいますが、風太郎をだんだんと認めていくようになります。
また、五月は姉妹の中で大食いで、飲食店のレビュアーという一面もあります。

基本的に姉妹の中ではメインの様な立ち回りで物語が進んでいきます。
最初は風太郎を認めきれず、信頼のできない相手として風太郎の授業を受けませんでした。
しかし心の中では一人の勉強だけでは限界があり、中間試験の勉強の時は部屋に閉じ籠り涙していました。
風太郎と五月、2人は似たもの同士でお互いに素直になれないため、風太郎は五月を三玖と間違えたと演技をし、五月は三玖になりきり勉強を教えてもらいました。

(ここから五月は心を開き始めます。お互いが素直になれないだけであり、お互いが認め合っていました。)

林間学校では、風太郎が他の4人に手を出さないか、風太郎を見極めるために行動をします。
風邪を引き部屋で休む一花に変装し、風太郎に近づきますが少しずつ五姉妹を見分ける事ができるようになった風太郎に見破られてしまいます。
風邪をひいてしまい寝込んだ風太郎を他の4人と一緒に看病しに行き、風太郎に何故勉強をするようになったかを聞く事を決めます。
入院した風太郎から5年前の事を聞き、風太郎が5年前に出会った少女が購入したものと同じお守りを自分が持っている事に気づきます。

とある試験勉強の最中、風太郎が手作りした課題を破り捨てた二乃の頬を叩きます。
そこで二乃と喧嘩し、二乃と共に家を出てしまいます。
しかし、財布を忘れてしまった五月は二乃の様にホテルに泊まる事が出来ず、風太郎の家に泊めてもらいます。
そこで五月は風太郎に、自分は母親の代わりに五姉妹を引っ張っていくと決めた事を伝えます。
風太郎や三玖のおかげで二乃と仲直りした五月は二乃と映画を見る約束し、家に戻ります。

進路希望、期末試験が迫った中、五月はある進路で悩みます。
それは母親と同じ教師になるというものでした。
母親の元教え子から話を聞き、さらには風太郎の提案で五姉妹それぞれが得意分野を教えるというもので人に勉強を教え、感謝されるという事を噛みしめ教師になる事を決意します。

そして家族旅行で旅館に来た際、他の4人の様子がおかしく、悩みがあるのではないかと考えます。その悩みを風太郎に聞いてほしいと頼みますが風太郎に何故そのような事をしなければならないのかと聞かれます。
それを聞いた五月は、自分達の関係はもはや先生と生徒の関係では無く、友達であると風太郎に伝えます。
(最初は決して友達ではないと言った五月の口から出た言葉。五人の風太郎との関係が縮まったとわかるセリフです。)

風太郎と共に4人の悩みを探る中、三玖の恋心を知ります。諦めかけた三玖にもう一度風太郎と会って欲しいと頼み、これが功を奏し風太郎は無事三玖を見つける事ができます。

3年生になった五月は風太郎が悩んでいる事に気付き、風太郎が一つ秘密を言えば五月も秘密を言うという取引をしますが、話の途中で五月は四葉に呼ばれ、荷物を片付けに戻ります。
その荷物の中には、二乃と五月が家出をした際風太郎の目の前に現れた零奈の服とウィッグが入っていました。

修学旅行の買い物をする風太郎の前にもう一度零奈が現れます。零奈が五姉妹の中の誰かと推理した風太郎は名乗るように言いますが、零奈は逃げてしまいます。

(風太郎の前に現れた零奈=五月とはっきりとわかった場面。では何故、五月はこのような事をしたのでしょうか。)

修学旅行中、五月は事あるごとに風太郎を探します。
それは6年前に風太郎と零奈が出会った場所、巡った場所を周り零奈の事を思い出して貰おうとしたためでした。
しかし修学旅行では三玖の問題が起き、それどころでは無くなり修学旅行は終わりを迎えます。

修学旅行から帰って来た風太郎と零奈の姿をした五月はもう一度会い、風太郎からアルバムを受け取ります。
そのアルバムは修学旅行中の五姉妹を写したもので、風太郎から五姉妹に向けての誕生日プレゼントでした。
そして風太郎は感謝を伝えます。
6年前に零奈と会ったこと、そして今は五姉妹と出会えたことが良い思い出になると。

風太郎と別れた五月の前に四葉が現れます。
そして五月は6年前に風太郎と出会った人物が四葉である事を明かす様、四葉に伝えます。




ここまでが四葉、五月の物語でした。
この2人は明確に風太郎に恋をしている描写がありませんでした。
そして、2人とも過去に何か隠しているようでもありました。

それが最後の「5年前に風太郎と出会っていたのが四葉」というものでした。
五月は風太郎にそれを思い出して貰おうと京都で様々なアプローチをしていたということになります。
では何故、四葉は避けていたのでしょうか?

11巻は五姉妹の過去に触れるようですし、わかるかもしれません。

前回の記事から続きまして、五等分の花嫁の事を書いていきたいと思います。

※前回と同じく、10巻までの感想になります。

※ネタバレを含みます。



・三女:三玖
風太郎からの第一印象は何を考えているのかわからない。
そう思われていた三玖でした。
実は三玖は戦国武将が好きな歴女で、そこから風太郎と戦国武将の話をし、風太郎を認めたため授業を受ける事になりました。

自分の好きなものを認めてくれた、そして四葉や二乃の言葉でどんどんと風太郎を意識していきます。
そんな夏祭りの日、みんなで花火を見ようとしますが人混みの中全員はぐれてしまいます。
足を痛めた中、風太郎を見つけ一緒に行動しますが、その時にインタビューで風太郎との関係を聞かれます。
風太郎は知人と即答し、その答えに傷ついてしまいます。
五月を見つけ走り出す風太郎を待つ中、直前に一花が言った「女の子が髪型を変えたら褒めるように」という言葉を思い出し髪を短く縛ります。
しかし、髪を短くしたため、一花が所属している事務所の社長に一花と間違われ、手を引かれ連れて行かれそうになります。
その時、現れた風太郎に「パートナーの関係」と言われ、風太郎に恋をします。
ある夜、風太郎が家に泊まり込みで家庭教師に来た際に好きな女性のタイプを聞きます。
風太郎の好きなタイプは「3位・いつも元気 2位・料理上手 1位お兄ちゃん想い」と妹のらいはの事を答えます。
自分が好みの真逆と知り、三玖は落ち込んでしまいます。
林間学校では、四葉から「手を繋いで踊っていたペアは生涯結ばれる」という伝説があるキャンプファイヤーの話を聞きます。しかし、何故人は好きな人と付き合いたいと思うのか三玖は疑問に思っていました。
そんな時、一花がクラスメイトに呼び出されますが、仕事で帰らないといけないため三玖が一花に変装してクラスメイトのところに行きます。
実はその呼び出しは告白で、クラスメイトが一花にキャンプファイヤーで踊って欲しいと告げます。それを聞いた三玖は動揺してバレそうになりますが、風太郎の助けがあり難を逃れます。
しかし、一花が風太郎と踊る約束をしてしまいました。
「五姉妹は平等でなければならない」という考えが三玖にはあり、自分だけが風太郎の特別になるわけにはいかないと思いと風太郎が好きで独り占めしたい思いの中葛藤します。
スキー場で鬼ごっこをしてる中、鬼の四葉から隠れる風太郎と三玖。三玖は四葉に荷物を持ってもらい、足の速さを平等にしようと提案しますが、風太郎はそれを否定します。それはいくら五姉妹が元は同じとはいえ、これまでの努力を否定したくない。だから公平にいこうと言います。
この風太郎の「公平にいこうぜ」の言葉を聞き、三玖は吹っ切れます。
そして最終日、一花に自分は風太郎が好きだとはっきりと告げます。

(迷いが無くなった三玖の宣言。ここから三玖は素直になっていきます。)

素直になった三玖は自分の心に従い、風太郎にアピールをしていきます。
そんなある日、一花は所属事務所の社長の娘を預かる事になり、一花、三玖、風太郎の3人で面倒を見る事になります。
おままごとの中、風太郎の人の心に寄り添える温かさを再確認し、思い切って風太郎に告白します。
しかし、風太郎はおままごとのセリフと勘違いして流してしまいます。

バレンタインデーが迫る中、甘いものが苦手な三玖は毎日に風太郎に市販のチョコを食べさせ、風太郎の好みのチョコを作り食べてもらおうと考えます。
でも三玖は不器用で味音痴なため上手くチョコが作れませんでしたが、二乃に作り方を教わり手作りチョコを風太郎に食べて貰います。
しかし、未だに風太郎との関係が先生と生徒と変わらないため、もし期末試験の点数が五姉妹の中で一位なら風太郎に告白すると決心しますが、それも叶いませんでした。

関係を変える一縷の望みも潰えた三玖は、家族旅行の中、とある理由で五姉妹全員が五月の変装をしている状態で風太郎に今の関係を終わらせるよう伝えます。
風太郎は関係を終わらせようと告げた五月、通称偽五月を探しますが、今まで五姉妹を髪型、装飾品で区別してきたため、全員が五月の格好をしているので見分けがつきません。五姉妹を見分ける方法は「愛があれば」というトンデモ理論のため、風太郎は苦戦してしまいます。
三玖は自分を当てて貰えず落ち込んでしまいますが、最終日に五月の計らいで風太郎と一対一で向き合います。
風太郎は見た目で判断できず、質問責めで一花か三玖まで絞りますが、三玖は絶望してしまいました。そして最後の風太郎による最後の質問をわざと一花の真似をして、風太郎に自分は一花と告げ去ろうとします。
その後ろ姿を見た風太郎はふと、三玖と重ね名前を呼びます。
風太郎に当てて貰った嬉しさのあまり、風太郎に抱きつく三玖。
今はまだ生徒と先生の関係でも、これからそれを変えていくと心に決めながら。

(風太郎に見つけて貰えて嬉しそうな三玖。それは昔から五姉妹を見分ける方法が「愛があれば」と知っていたから。)

春休みが終わり、学校が始まろうとする中、一花から家賃は五等分払って貰うと告げられ、4人はバイト先を探す事に。
四葉が見つけて来た風太郎のバイト先の1枠を賭け、二乃と共に面接を受けますが結果は二乃が採用となります。
しかし、すぐに風太郎のバイト先の向かいにあるパン屋のバイトに決めます。
三玖がバイト先を選んだ理由は風太郎と同じところだからではなく、風太郎に好きになってもらうため、風太郎の好きな女性のタイプである料理上手になろうとしたからでした。
そしてそのパン屋で自分が作ったパンを風太郎に食べて貰おうと練習する三玖でした。

パンが完成し、そのパンを修学旅行中に風太郎に食べて貰おうとする三玖は四葉と協力し風太郎と2人きりになれるよう行動します。
しかし、そんなタイミング自分に変装した一花と会ってしまいます。
何故自分に変装しているのか、そう問い詰めようとしたら三玖の風太郎への告白を一花が邪魔しようとしていると四葉が言います。
しかし、その発言を後ろにいた風太郎が聞いてしまい、居ても立っても居られなくなり三玖は逃げ出してしまいます。
突然の事態に落ち込み、ホテルに閉じ籠る三玖。
その前に二乃が現れます。
自分に自信が無く、一花と二乃が相手なら勝ち目は無いと吐露する三玖ですが、二乃は三玖をライバルだと言い励まします。
そして一花には、ここまで一花を追い込んだのは自分に責任があると考え謝ります。

そして最終日、三玖は他の4人の助けもあり風太郎と2人きりでデートをします。
最初は好きな事を聞かれたため、顔を見れなかった三玖ですが次第に落ち着いてきて話せるようになります。
最後には三玖が作った手作りのパンを風太郎に食べて貰い、三玖の努力を味わって貰いました。
風太郎の過去の事を聞き、もっと風太郎の事を知りたい、そして私の事も知って欲しいと立ち上がりました。
周りにあるものを指差し、好きだと呟いて周り、最後に風太郎に指を指し「好き」と呟きました。
(とうとう自分の口から風太郎に告白した三玖。この後風太郎は「知ってるぞ」と答え、三玖は微笑みます。)

しかし、三玖は風太郎の後ろに隠れていた姉妹4人を好きだと言ったと誤魔化してしまいます。
それは風太郎が三玖に好意を抱いていなく、勝ち目は無いと思っていました。

そして姉妹4人に感謝を伝え、修学旅行は終わりました。



10巻までの三玖の恋の物語でした。
三玖はもしかして姉妹の中で一番最初に風太郎を好きになったかもしれなく、ずっと風太郎にアピールして来ましたが、修学旅行で自分の想いを伝える事ができました…
三玖は他の4人の真似が一番上手く、好きなキャラです。
これから三玖の恋はどうなって行くのか、楽しみでもあります。