15年前から関わっている60後半のご夫婦のお話。
今年の夏。
調子はいかがですか?と定期検診にみえた奥さまに話しかけたのがきっかけでした。
奥)私は良いんだけど、あの人が。
(隣のチェアーに座っているご主人の方を見て小声で話されました)
夏は越せない、って先生から言われてたんだけど、何とかこせて。
病院に行った時には、癌が全身に転移していて。
本人そんなこと知らないから
(告知せず。痛み止めを服用)
タバコは吸うは〜〜、なーにも考えてない。
(ご主人は、なかなかみえない程の恰幅の良さとヘビースモーカーで、それを通されてきた方でした)
秋。
奥)福井に行ってきた。もう帰れるのは最後だと思って。
まだ食欲はあるから、海のものをたくさん食べてたわ。
そのあとも、2、3週間に一回ずつ
ご夫婦で来院されていての先週。
奥)先月から入院してて。
腹水が溜まるから抜いてもらってる。
今はリンゴとみかんしか食べれない。
毎日病院に着替えを持って行くと、ありがとうと言ってくれる。
先生に、これ以上は僕も付き合えない
今ならまだ歩けるから一回家に帰りましょう
って言われたんで来週退院する予定なんだけど、
痩せて入れ歯が合わないって言うから来てもいい?
もー自分がダメだって言うコトも本当に分かってなくて、
分からないんだね。(泣く)
私だったらもうダメだってなったら 好きなことするのに。
そして今日、来院されました。
。 。 。
全ての箇所で思うところが多すぎるお話ですが、
これが共に生きてきた中身なんだな、と感じました。
最後まで自分たちの視野で相手を判断し、
それぞれの世界の中だけで生き、
言葉にしあうことも出来ず
近づき1つになれる所すらなく、
限りある時間を 終えていく 生き方。
人の生き方の中身は、決して 何とかなると歪められる事はなく
全部自分に跳ね返っていくんだね、と
Mと個々の最後をみとどけ、これからを作り、生きていく
娘の教材にしています。
