タクシー数 その6と7で行った6乗数の和であらわされる2次体の整数を10乗数の場合で行ってみる。その意図は5乗数の和で2通りに表されるケースの探索である。
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よって、α=a β=√m とおくと
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したがって、
(1)
とおくと
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(1)でx+y=s, xy=t とおくと
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この右辺を
とおく時
なる整数の組を求める。
この時、
となることに注意する。
したがって、
かつt及びt'が正となる相違なる整数の組を見つければ、異なる実2次体の整数の5乗和として表される数が見つかることになる(タクシー数その4で2次体の整数の5乗和として表わされる例を示したが、一方は複素数であった)。
さらにt, t'が平方数であれば異なる整数の5乗数の和としてあらわされる数が見つかることとなる。
今、s=s'とすると
よりt=t'または
となる。後者の場合、tもしくはt'は非正となる。したがって、以降s≠s'とする。この時、有理数a,bを用いて、
の形であらわせるとしてよい。すると

を整理すると
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両辺を
で割り整理すると

ここで上式がsとs'の対称式であることに注意し、
とおき整理すると

これをβの2次方程式とみれば、有理数解をもつことから判別式は有理数γの2乗である。よって、
… (A)
(A)の解(α,γ)を用いると
………… (B)
ここでα=ka とおくと、(A)式は
………… (C)
両辺を
で割り、
をそれぞれ
と考えれば、a=1としてよい。
この時、(B)式は
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s,s'は
の解であるので、
は有理数δの2乗となる。すなわち、

このγを(C)式に代入すると、a=1に注意すれば、

これを整理して
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左辺の中括弧内をb'とすれば、δを定数と考えkに関する4次曲線(有理点があれば、4次楕円曲線)ともみなせるし、kを定数と考えればδに関する4次曲線である。
δについては3次及び1次の項がないので、以後、kを定数と考え、δに関する4次曲線として考えることとする。
この時、定数項が有理数の平方であれば、δ=0となる有理点を有する。定数項は
であるので
となるケースを求めると有理数mにより、
とあらわされる。
ここで、4次楕円曲線の記事で述べた方法により、4次楕円曲線を3次のWeierstrass標準形に変換し、CoCalc (SageMathCloud) http://www.sagemath.org/ を用いて、有理点を探した。
m=2のとき、k=-132/221,δ=-100/221,b=13752/48841 なる解があり、
s=-116/221, t=1572/48841, s’= -16/221, t’=616/2873 となる。これより、

分母を払い共通因子で割り、符号を調整すると
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を得る。
t及びt’が平方数となる例は、まだまだ見つからない。