Wash Sale Ruleの次は、Short Saleに関するルールのようです。空売りをしたことがないこともあり、これまで特に意識したことがなかったですが、役に立つ情報があるかもしれません(ないかもしれません。まだ読んでないので分かりません)。


2項目について扱う章ですが、微妙に長かったので、今回は前半の空売りのみです。


(番外編:ウォッシュ・セール・ルールをもうちょい詳しく / その6:コンストラクティブ・セール


----------
税と投資~個人投資家へのガイド~
(http://www.optionseducation.org/content/dam/oic/documents/literature/files/taxes-and-investing.pdf)


p. 10 空売り (Short Sales) と擬制売却 (Constructive Sales)


空売り(ショート・セール)
Short Sale Ruleは、納税者が『実質的に同一の資産』を保有または引き続いて取得した際の、株式または有価証券の空売りによる売却について取り扱うものである。Short Sale Ruleの下において、投資家が空売りをした時点から1年以内にその株式を保有した場合、または空売りポジションを保有中に実質的に同一の資産を取得した場合、空売りポジションを閉じることによる利益は、短期キャピタルゲインの扱いとなる(保有中の空売りポジションを閉じるために使用されたいかなる資産の保有期間に関わらず)。さらに、買いポジションの保持期間(取得日の順であるが、空売りがなされた分だけ)は失われる、すなわち、ゼロに戻る。買いポジションの保有期間は、空売りポジションが閉じられた後からのみ再び開始される。もし空売りの時点で既に買いポジションが12ヶ月以上保持されている場合、保有期間の消失は発生しないが、空売りポジションを閉じることに伴う損失は、長期キャピタル・ロスの扱いとなる。実質的に同一の資産が他に空売りの時点で短期間保有されていない、かつ、空売りポジション保有中に取得されたのではない限り、納税者は、空売り時に12か月以上保有されていた株を、長期キャピタルゲインとして、空売りポジションに対して用いることが可能である。


売却のためのオプション(『プット』)を取得することは、Short Sale Ruleの定めにおいて、ショート・セールとして扱われるが、『マリード・プット』(※対象株・現物株を保有している状態で、保険としてプットを購入すること。別名プロテクティブ・プット……追記注: と思ったのですが、よく調べたら、株を購入するのと同時にプットを購入することを『マリード・プット』と呼ぶようです。※で付けた説明は、プロテクティブ・プットのことでした。マリード・プットは、結婚というだけあって、カップルのように同時に買うことを指していたんですね)はこのルールから免除される(※注コメント: Short Saleはこれまで『空売り』としてきましたが、この文から必ずしも空売りに限られず、プットの購入もそれにあたるとのことなので、以後ショート・セールと表記しようと思います)。 しかし、マリード・プットは、税金ストラドル・ルールの対象になると思われる。17ページにて詳述。


『実質的に同一』について評価する上では、通常、その証券が同じ発行者によるものであり、利率、満期日、配当引当金、優先的分配権およびその他同様の条件を含む、全ての主要な観点が商業的に同一であることが要求される。したがって、2つの異なる発行者の株式は、発行者が同じ業界にあっても、一般的に実質的に同一ではない。ある発行者の株式を保有しながら別の発行者の株式をショート・セールすることはショート・セールを構成するものではないであろうが、それらが『実質的に類似または関連している』場合、そのポジションは税金ストラドル・ルールの対象となる可能性がある。詳しくは17ページを参照のこと。

 

----------

 


『売却オプションはショート・セール扱いうんぬん…』という表記を見た時、その直前に保有期間のリセットうんぬんが語られていたこともあり、「すわっ!こないだ本命株・NYMXのコールを大量に売ったけど、まさか現物の保有期間がリセットされてしまうのか?!」と思ったのですが、冷静に読んでみたらプットの購入の話で安心しました。


そのプットも、実はNYMXのプットを最近保険として購入したわけですが、これは現物を保有している状態での購入のため、説明文中にあったマリード・プットの形となり、これも問題がないはずです。(※追記注: …と思ったのですが、上で追記した通り、株と同時に購入したプットでない限りマリード・プットとはみなされないのではないかという気がしてきました。プットの購入は少数だったため大きな問題はないかなと思いますが、証券会社に確認してみようかと思います)(※さらに追記注: 解決していませんが、回答をもらいました→(参考)米国株オプション取引、複数項目一括注文の約定について・疑問点の追記
何もない所でプットを購入して、『純売りポジション』を抱えた状態になったら、Short Sale Ruleが顔を出してくるという感じですね。


NVDAは色々複雑に取引きしまくっているので、何か引っかからないか不安ですが、恐らくオプションに関する税金はまた後ほど詳述されるようなので、そちらを待とうと思います。