スライム「本日は取引もせずで話題もなし、今週はこのまま年末まで指を咥えて傍観になりそうだからね、以前出てきて『ニュースを見ておきたい』と言ったまま放置になっていたバイオのニュースでも、順に見ていきましょうか」


オプーナ「まずは以前コメントでどう思うかご質問いただいた、VCELですね。2週間前の12月14日に、米国市場値上がり率ナンバー1に輝いていたわけですが、本日は、市場終了間際から突然急上昇していましたが、それでも2週間前の株価には遠く及ばない状況なため、やはり記事タイトルで書いた通り『思うようには伸びていない』感じでしょうか」

 


ス「あんまりニュースも流れていなかったけど、ナンバー1に輝いた日に配信されていたニュースを読んでおきましょうか」


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VericelがキーとなるFDA承認を勝ち取る

(https://finance.yahoo.com/news/vericel-wins-key-fda-approval-134023623.html)


VCEL (Vericel Corp.) が、米国食品医薬品局 (FDA) の重要な承認を受けたと報告したことで、水曜日(※2週間前、12/14)の早くから、鋭い株価の上がりを見せた。かいつまんで言うと、VCELは、FDAが成人の膝における症候性軟骨欠損に対する治療法、またの名をMACI(ブタコラーゲン膜上の自家培養軟骨細胞)を承認した、と発表した。


MACIの承認は、SUMMIT(膝の症候性関節軟骨欠損を有する患者における、MACI移植の、マイクロフラクチャー治療に対する優位性)と名付けられた研究に基づいており、この研究からは、MACI治療群が、2年の時点で、マイクロフラクチャー治療群と比較して、KOOS疼痛・機能スコアで統計学的に極めて大きく有意な改善をもたらすことが示されていた。


SUMMIT試験を完了した患者の大半は、3年間の追跡調査である延長試験にも参加した。全体として、有効性データは、膝の軟骨欠損を有する患者において、MACIの使用による長期間の臨床的有効性を支持するものとなっている。


MACIは、患者自身の膝から得られた健康な軟骨組織を使用して、骨格上の細胞を成長させるための組織工学的な手法を使用したものの内、初めてFDAの承認を受けた細胞の足場製品であるということは特筆に価するであろう。


成人の関節軟骨は自己修復能力が極めて小さいため、膝の関節軟骨欠損の治療は困難である。整形外科医は、自己軟骨細胞移植によって軟骨組織を再生可能であることは長い間理解していたが、従来の外科処置は技術的に複雑で時間がかかり、治療に適する患者の数は限られていた。MACIは、適切に比較群が設置されたフェーズ3臨床試験において、軟骨修復のために一般的に行われる代替外科的治療であるマイクロフラクチャーと比較して、KOOS疼痛・機能スコアの統計的に極めて有意な改善を示した最初の製品である。 MACIの導入により、整形外科医は、確かな臨床的証拠によって支持されている、より広い患者集団に対して利用可能な、シンプルな治療選択肢を有することになるであろう。


VCELの株価は火曜日終値で2.60ドルをつけており、アナリストの統一見解としての目標株価は10.30ドル、52週値動き範囲は1.76ドルから6.69ドルであった。ニュースリリースを受けて、水曜日の早期取引での兆候では、約67%アップの4.35ドルの株価をつけていた。

 

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ス「実に有望そうじゃあないですか。FDAの承認ゲットでさぁこれからだ、ってのに、意外とストレートには伸びないものなんですねぇ」


オ「先週、2000万ドル分の普通株公募売りつけ(1株2.75ドル)をクローズしたというニュースも配信されていましたし、そういったことも伸び悩みの原因だったのかもしれませんね」


ス「承認されてこれからますます資金が必要になるということで、資金調達はむしろ明るいニュースにも聞こえるけどね。僕には大きな流れを見抜く眼力はありませんが、色々見ていると、VCELは結構有望そうに見えるな、とは思えちゃいますねぇ」


オ「例によって特に根拠もなく、スライムさんの直感ですね。当たるも八卦、当たらぬも八卦という感じでしょう」


ス「オプションを買う…程には入れ込みはしないけれど、しばらく要チェックな気がしちゃうな」

 

 

【暴騰暴落銘柄推移表】

銘柄 業種 登場日 登場日の株価(前日比) 登場~本日までの値幅 本日の株価(前日比)
NYMX (Nymox Pharma, 本命株!) バイオ

6/22

8/10

8/24

9/13

↑3.15

(35.19%)

↓1.85

(-40.51%)

↑4.45

(83.13%)

↑3.64

(30.94%)

1.85-4.89

→2.76

(0.00%)

TSRO (Tesaro) バイオ

6/29

↑77.64

(108.65%)

77.64-148.50

↓136.66

(-2.29%)

REN (Resolute Energy) オイルガス

7/11

↑6.07

(59.74%)

5.94-41.43

↑41.43

(1.37%)

SRPT (Sarepta Therapeutics)

バイオ

9/19

↑48.94

(73.85%)

28.16-62.35

↓28.92

(-3.28%)

AKAO (Achaogen)

バイオ

12/12

↑13.03

(148.19%)

12.44-14.86

↑14.03

(7.84%)

VCEL (Vericel)

バイオ

12/14

↑4.10

(57.69%)

2.85-4.10

↑3.15

(10.53%)

CNAT (Conatus Pharmaceuticals)

バイオ

12/20

↑4.73

(141.33%)

3.77-6.11

↑6.11

(37.92%)

PTLA (Portola Pharmaceuticals)

バイオ

12/23

↑25.06

(33.80%)

22.78-25.06

↓22.78

(-9.10%)

MBRX (Moleculin Biotech)

バイオ

12/27

↑2.75

(40.31%)

-

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IONS (Ionis Pharmaceuticals) バイオ 5/26

↓21.36

(-39.42%)

20.62-55.12

↑55.12

(3.20%)

TWLO (Twilio)

クラウド通信

10/10

↓52.02

(-14.13%)

29.15-52.44

↑32.61

(1.21%)

OPHT (Ophthotech) バイオ

12/12

↓5.29

(-86.36%)

4.82-5.29

↓4.92

(-3.34%)

ELGX (Endologix) 医療機器

12/27

↓5.27

(-26.70%)

-

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オ「本日はトップにはバイオ、第2位には、先週トップで出たばかりの同じくバイオ・CNATがまた大上がりで登場していました」


ス「先週、今後はオプション取扱企業限定にしようとか言ってたけど、実は改めてチェックしたら表で追っていたほとんどがオプション取扱企業だったんだよね。そして今日のトップ・MBRXはオプションが扱われていないんだけど、2位のCNATは既に登場済の銘柄だったし、まぁ今回はこいつを載せておくのでいいか、って感じになりました」


オ「グダグダですね。まぁ今後はトップでも面白くなさそうな企業は省いて、なるべくオプション取扱企業を優先する、ただし必ずしもそれ限定じゃないかも、という感じでいいかもしれませんね」


ス「個人的に要注目株を取り上げるって感じだね」

 

 

 

 


オ「NVDA、AMDは強いです」

 

 


ス「強すぎるねぇ。しかし永久に上がり続ける株はないだろうから、次ちょっとへこんだ時に、ぜひ満を持してエントリーしたいね」


オ「しかしスライムさんには余力がありませんね」


ス「実は禁じ手を使おうかと考えているんです」


オ「ほぉ。物騒な響きですが、禁じ手とは?まさかついに信用取引に手を出す、はたまた闇金…」


ス「そこまでの禁じ手じゃあないんですけれども。
   僕は本命株・NYMXの現物株を3万株弱持っていますがね、ずっと爆上げを期待しているわけですが、今回見たVCELや、他のバイオを見ていても、仮に承認というビッグニュースが来たとしても、何だか言う程の上がりは見せないように思えてきたんです。承認+パートナーシップの獲得が来たとしても、最高に上手くいって10倍とかそこらでしょう」


オ「最近何度かそんなことをおっしゃってましたね。そしてオプション買いならそのぐらい一瞬でいけると」


ス「まぁオプション買いは一瞬で失敗する可能性もありますが、やはりせっかちな僕には、そういう素早いギャンブルの方が性に合っていると思えてしまうのです。
…しかしそうは言ってもNYMXはもうほぼ1年ぐらい待ち続けて、いよいよニュースも近い内に来るかもしれないという感じですから、現物株を今すぐ売却するようなことはしませんが、この現物株をタネにちょっくら資金をかっ攫うのもいいかなぁと」


オ「カバードコール売りをするということですね」


ス「左様。しかし繰り返しですが、完全に見放したわけではなく、僕は今でもNYMXは近い内に爆上げすると思っていますからね、コールの権利が行使されて株を手離すことになってもまぁ仕方ないけれど、できれば、ほぼ確定で権利が行使されるような商品には手を出したくないのです」


オ「相変わらず欲張りですね。つまり、現物株をコール売りのリスクに晒すことで時間的価値の収入を得たいけれど、なるべく安全圏で、最終的にコールが紙くず化するものを狙いたいと」


ス「まぁ、そっすね。もちろん、ニュースが来て爆上げしてしまって、現物株を安価で手離すことになっても、まぁ残念ですがそれは仕方ありません。コール売却資金を得るということは、リスクに晒すということですから、そうなる可能性もあるでしょう。
   しかし、グッドニュースリリースがいつになるのか分からないというあまりの遅さと、対する『絶好調企業オプション買い』の結果が出るまでの速さ・リターンの大きさとを比べて、今の僕にとっては、オプション買い用の資金調達のために、そのリスクは冒す価値があるのではないかと」


オ「何だか似たようなことばかり長々と語る感じになってしまいましたが、以下がNYMXのオプション板ですね。本日は特に取引きされなかったようですが、どうされたいおつもりで?」

 


ス「実はキャンセルされてから画像を撮ったんで青三角は示されていないけど、本日1日中、来月満期・行使価格4ドルのコールに、最低価格0.05ドルの売り注文を出していました。
   もちろん現在、行使価格3ドルもアウトオブザマネーで、Bidには0.10ドル入っているのでこれなら今すぐ確実に売れるのですが、さすがに3ドルは来月の第3金曜日までにまた超えちゃう気がするんです」


オ「できれば現物株を手離したくないスライムさんには手を出しづらいということですね」


ス「4ドルであれば、最悪権利が行使されて売ることになっても、現物株売買からもまぁそれなりの利益は出せることになるんでいいかな、と思うんです。というかそもそも来月の時点で株価4ドルはまず超えていないと思いますし。したがって、売れるのならば、行使価格4ドルのコールを売りたいのですが…」


オ「最近NYMXの株価は不調であり、スライムさんのみならず誰しもが4ドルは超えないと思っているのか、本日最低価格の売り注文を出し続けても、誰も手に取ってくれなかった、という形ですね」


ス「じゃあ2月満期にしようかとも思ったんですが、2月までいくと、今度は超グッドニュースが出て、株価が大爆上げしちゃう可能性もありそうだしなぁ、という気がしてしまうんです。2月満期なら、同じ行使価格4ドルで、1枚0.20ドルならBidに入っているので確実に、さらに言えば入っているAskから考えて恐らくは0.25とか0.30ドルとかでも売れる可能性があると思うんですが、爆上げの可能性と得られる資金とを天秤にかけたら、うーん、ちょっと手は出しづらいなぁ、と思えてしまって…。手を出すべきか出さざるべきか、めっちゃ微妙な所を突いてきおるんですよね、さすがに市場は合理的だ!!」


オ「2月満期はスライムさん自身コールの買いポジションを保有中ですからね。スライムさんとしてはそれまでの爆上げを願いたい所ですが、果たしてどうなりますことやら、ですね」


ス「結局めっちゃ長いこと話したけれど、禁断のカバードコール売りに手を出すかどうかは悩み中という感じだね。とにかく株価が上がってくれればコールももっと楽に売れるんで、意味不明の上がりでいいから一時的にでも急騰を見せてほしいところだけど、まぁもう年末ですしまず間違いなく動きはないでしょう。
   もし今週中にNVDAが5-6%ぐらいダウンするようなことがあれば、それはまたとない大チャンスな気がしますから、その時は資金調達のために、権利行使される覚悟で思い切ってコールを売ろうかなと思っている、って感じです」


オ「スライムさんは現在カバードコールでNYMXを最大295枚売れますから、もし来月満期の行使価格4ドルコールを1枚0.05ドルで全て売却すれば、手数料差し引き1400ドル程度、もし2月満期のを1枚0.30ドルで売れたならば、8800ドル弱得られる計算にはなりますね。
   なお、権利が行使されて現物株を4ドルで手離すことになったとしても、スライムさんのNYMX株取得単価は2ドル台後半ぐらいですから、キャピタルゲインでも十分利益を得られることになります。もちろん株価が5倍10倍になった場合に比べたら、雀の涙になってしまいますが」


ス「むむ……全て売るのはやり過ぎにしても、やっぱり当座の資金を得るために、現物を手離すの覚悟で売ってみたくなってしまうね…。しかし、2月中旬ぐらいまでには、グッドニュースが来て株価10ドルとか行ってそうな気がするんだよなぁ~」


オ「どうなるかは誰にも分かりませんから、どのような選択をするにしても、結果は時の運ですね」


ス「まぁ、これは、『外したら破産』タイプの賭けではなく、『外したら超大爆益が小益で終わってしまう』というタイプの賭けですから、気楽にいけるというのはある気がしますがね」


オ「あまり欲張らずに、しかし過度に尻込みせずに、上手い利益を出せるか……こういう選択が、投資家の腕の見せ所なのかもしれませんね」


ス「…見せられそうな腕、ナシ!…そもそも僕には手がありませんからね」


オ「例によって慌てる意味はありませんし、そもそも年末ですから、のんびり行くのがいいでしょう…」