こないだ新しい投資先を探している時にたまたま見かけたアメリカ株(のみならず、オプション、ETF、先物等々、凄まじい量の投資データがあるようです)のデータ・スクリーニングサイトが、あまりにも情報が充実していて『これはすごい!』と感心したため、紹介してみようと思います。

 

…ひょっとしたらこのサイトは米国株を触る人には常識で、もしかしたら当たり前すぎて、あえて紹介するのはまるで「素晴らしい検索サイトを見つけました!Googleというサイトです!!」レベルに滑稽な話かもしれませんが、少なくとも自分は知らなかったので紹介してみようと思った次第です。

 

 

そのサイトとは、ズバリ、barchart.comです。
http://www.barchart.com/

 

トップページには市場ニュースが掲載されており、横には各指数や先物の情報がちょろっと載っていますが、やはりこのサイトの本領はセクター毎にまとめてくれた、セクター間あるいは個別銘柄間の比較データでしょう。

 

例えばこちらのページでは、196個に分類されたセクターの、年初来 (YTD; Year-to-Date) のパフォーマンスが順番に表示されています。

 

http://www.barchart.com/stocks/sectors/change.php?page=ytd&_dtp1=0

 

もちろんフィルターは1日から1年まで段階ごとに変更可能です。
こちらが現在のスクリーンショットですが、これを見ると、今年に入って圧倒的にハイパフォーマンスなのは、銀鉱と金鉱株だということが分かります。

 

 


銀鉱株の方がパフォーマンスはいいようで、先日金鉱株ベアETF・DUSTのプットを買う前に銀鉱株ETFの方もチェックしたのですが、確かそちらのETFは全然活発に取引きされていなかったのでパスしたという感じでした。


フィルターを1か月にまで縮めても銀鉱金鉱は依然トップだったので、じゃあ今回は金鉱株のETFにチャレンジしてみようかな、と結論付けたという次第だったわけです。

 

 

 


さて上記セクターパフォーマンス一覧ページで、我らがバイオセクターはどの程度になっていたのかと言いますと、なんと!196に分類されたセクター中、まさかのワースト3に位置していました…。

 

 

ワースト1は太陽光、ワースト2はオイルの下流セクター(精製・販売)、そしてワースト3, 4がバイオです(ドラッグとバイオメディカルの違いはイマイチ分かりませんが、普段ブログでよく触れている企業はほとんどBiomedicalの方に入っているようでした)。


バイオにとっては2016年ここまでは非常に不遇の年になっているようですね。しかし、正直個人的に着目している弱小バイオは、セクター全体の流れなんてほとんど関係なく、自社の研究開発がどれだけ上手くいくかに全てがかかっていると思っているので、バイオ全体が逆風だろうが何だろうがあまりどうということもないかな、と楽観的な感じでいます。

 

 

 


では、そのBiomedicalセクターを見てみることにしましょう。

 

リンクとともに現在の結果を画像でも示しておきますが、こちらが重率アルファ値(と言うのかわかりませんが)の高い順にソートされた結果です。

 

http://www.barchart.com/stocks/sectors/-MEBI?_dtp1=0

 

しかしまず「重率アルファ値って何だよ」って気もしますが、これは単純で、『過去1年間で、株価がどの程度上下したかを、“最近の株価変化に、より大きな重率をかけて調整した”値』だそうです。

要は、最近の値動きがより顕著に反映された、直近のトレンドをよく示してくれている1年変化率、という感じでしょうか。具体的な計算方法は分かりませんが、上手くトレンドを表してくれていそうないい指標ですね。

 

そして、画像をご覧になれば分かる通り、我らがNYMXは、最近結構な上昇をしてくれていたからか、見事Biomedicalセクターのベスト3に位置しています。

 

それに続く4位は、以前暴落を見越したオプション取引に参加して撃沈してしまったSRPT、さらに下の方にはこないだ取り上げたXBIT、そしてもう少し下にはライバル社SPHSなんかも顔を出しており、見慣れたメンツも結構上位にいるもんだなという感じです。

 

ちなみにその後ニュースは取り上げていませんが、XBITは結局またネガティブなニュースが流れたようで、V字回復ならず落ち込み続けているようなのですが、今月頭まではガンガン伸びていたので、重率を加えてもなおまだ結構なプラスのアルファ値になっているのかもしれないですね。

 

 

さて一方、気になる最下位は…

 


 

6月1日の記事で出てきていましたが、ちょうどOPTTがトップで登場した日にワーストで登場していたAPHBでした。
とっくに暴騰暴落銘柄表からは外してしまいましたが、この結果を見るに、ずーっとくすぶり続けているようですね。

 

 

 

しかし、こうなるとNYMXの上をいくENZやEXELが何者でどんな感じなのか気になります。…と言いつつまだ全く何も調べていませんが、またいずれ話題のない時にでもこれらの企業に触れてみたいな、などと思っています。

 


とりあえず本日は、素晴らしい充実っぷりのデータサイトの紹介でした。無料でこれだけのデータを見られるのはすごいの一言ですね。一昔前、それこそネットが普及する前なんかであれば、ゆうに100万円ぐらいの価値があったレベルの情報なのではないでしょうか。

 

バイオに限らず、トレンドになっているセクターのサーチや、そのセクター内での個別銘柄の比較なんかで、非常に力を発揮してくれそうですね。
単純に自分の保有している銘柄が、セクター内でどの程度のパフォーマンスを誇っているのか確認してみるだけでも楽しいと思います。

 

もちろん上記の話は、存在するデータの内のホンの一部でしかなく、このサイトにはまだまだ沢山のデータが揃っているように思うので、興味のある方はもっと掘り下げて見てみるのも面白いのではないでしょうか。

 

何か少しでも参考になることがありましたら幸いです。