5/30(月)はメモリアル・デイで市場はお休みだったわけですが、意外とNYSEがお休みなのは珍しい気がするので、実にたわいもない小ネタですが、この機会に日米の市場が開いている時間を比べてみようと思います。

 

個人的に日本株は触ったことがないので実際はどうなのか分からないのですが、日本市場のお昼休みというのが、何となく「何それ」って思わないでもないというか、イチイチ取引中断していたらその方が色々手間なんじゃないの?と思えなくもないといいますか、少なくとも個人的には下手に中断されず一日全力で突っ走れる米国市場の方が好きかな、と思っています。
(似たような理由で、ストップ高やストップ安も、(経験ないからあくまで予想ですが)何だか勢いが削がれてシラける感じがしちゃいますね…。もちろんあったらあったで便利・助かる場面もあるのかもしれませんが、やっぱり市場側からの介入なんてない方が面白いよな、と個人的には思います。)

 

開くのが30分早いとはいえ閉まるのはお昼休みがあるにもかかわらず1時間早いですし、働きすぎといわれる日本人ですが、こと市場に関してはそんなことはなさそうだぞ、ここは1年あたり一体どのぐらいの差があるのか計算してみよう、と思い立った次第です。

 

 

日本よ、これが米国だ…!

 

 

まずはNYSE(NASDAQも同様)のカレンダー、公式サイトからの引用です。
https://www.nyse.com/markets/hours-calendars

 

HOLIDAY 2016
New Years Day (January 1)
Martin Luther King, Jr. Day (January 18)
Washington's Birthday (February 15)
Good Friday (March 25)
Memorial Day (May 30)
Independence Day (July 4)
Labor Day (September 5)
Thanksgiving Day (November 24*)
Christmas (December 25) (→月曜日に振り替え, December 26)

 

*サンクスギビングの翌日(いわゆる“ブラックフライデー”)は、1:00 pmに閉場。
(ちなみにインディペンデンス・デイ前日とクリスマスイブも通常1:00 pmに閉場なんですが、今年はそれぞれ日曜・土曜にあたるので、「適用なし」になるようです。
今年はうるう年ですし、恐らく歴史上『最も市場が長く開いている1年』にあたるのではないでしょうか。)

 

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余談ですが、上記を見ても分かるとおり、アメリカの祝日は、実は信じられないぐらい、卒倒しそうなほど少なかったりします。


しかも実際は上記に挙げられたのよりもさらに少なく、マーティン・ルーサー・キング・デイなんかは、ちょうどここに挙げられていないコロンブス・デイとかベテランズ・デイとかと同様、マイナーな祝日扱いで、休みじゃない企業・学校も多いのではないかと思います。

(マーティン・ルーサー・キング・デイは近年メジャーな祝日に変わりつつあるようですが、基本的に超メジャーな祝日(=下記)以外のマイナーホリデイは、どう扱われるのかは州による、あるいは企業による所が大きいようです。)

 

本当に完全にイベント的な意味合いもあって、100%全員がお休みになる文字通り「祭日」なのは、ニューイヤー、メモリアル・デイ、インディペンデンス・デイ、レイバー・デイ、サンクスギビング・デイ、クリスマスぐらいなんじゃないでしょうか。
わずか2か月に1回、いやむしろ正月とクリスマスなんて冬休みみたいなものだから、それを除くと3か月に1回、5, 7, 9, 11月のみ!!鬼畜の所業ッ…!圧倒的ブラック国家ッ…!!

 

しかし、有給休暇は皆例外なくきちんと取ったり、学校の夏休みも何だか長い感じですし(大学だと、大体5月半ばが卒業式シーズンで、そこから新学期の9月まで(少なくとも卒業した学生は)実質休み)、またサンクスギビング後は街も企業も学校も、半ば年末ホリデイムードで消化試合的な雰囲気もあったりするので、それを含めると実質労働日数は日本と大差ないかもしれないですね。
(また、言うまでもなく、マイナーな祝日もしっかり休む人や、毎週金曜日に都合よく体調が崩れて有給病欠を取る人、なんてのももちろん結構な割合でいると思いますが。)

 

余談終わり。
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2016年は366日あるわけですが、その内月曜から金曜のウィークデイは261日あるようです。


この内、上記特別な日合計10日間を引くと、通常営業日は251日あり、1日あたり9:30 am~4:00 pmまで6.5時間開いているので、6.5 x 251 = 1631.5時間、さらにブラックフライデーは9:30 am~1:00 pmまでの3.5時間開いているので、米国市場の2016年営業時間は、合計1635時間となります。

 

 


では日本の市場はどうでしょうか?


さっそく調べようと思ったのですが、まず公式サイトのカレンダー的なページで1年間の休業日一覧をまとめてくれているようなページすら見つからず、本当使えないなぁ…とか思ったのですが、順に見ていくと、
元旦成人の日建国記念日春分の日昭和の日憲法記念日みどりの日こどもの日海の日山の日敬老の日秋分の日体育の日文化の日勤労感謝の日天皇誕生日

…の、合計16日が土日以外の休場となっています。アメリカに比べるとやっぱり多いですね…!

 

そして、半休はどうなってるのかと思ったんですが、公式ページで以下の情報が見つかりました。

 

取引時間・休業日の変遷
(http://www.jpx.co.jp/equities/trading/domestic/tvdivq0000006blj-att/tvdivq000000twr8.pdf)

 

なんと、半休日は2010年以降、廃止されていたんですね!こればっかりは、へぇ~日本市場も頑張ってんジャン、と思ったのですが、さらにページ上部を見ると、何気に日本市場の営業時間って徐々に長くなってるんですね。
(ただ、設立時の午前9-11時、午後13-14時とか、そんなん午後の部やらん方がマシぐらいじゃん、と思える短さだっただけの気もしますが。)


いずれにせよ現在の取引時間になったのは2011年11月と意外に最近のことだったので、これはいつかお昼休み撤廃になるのも夢ではないのかもしれませんね(でも、反対派の方が多そうな気もしますが)。

 

ということで、日本市場の取引時間は、261日から祝日16日を引いて245日、1日あたり9時~11時30分、12時30分~15時の5時間なので、5 x 245 = 1225、日本市場の2016年営業時間は、合計1225時間となりました。

 


したがって、結果としては、米国市場は1635 - 1225 = 410時間、日本式営業時間でいうと丸82営業日分も、日本市場より長く開いていることになりますね。

1日1-2万円稼げるような凄腕デイトレーダーの方であれば、日本市場では、実に100万円近くも稼ぐ機会を逸していることになります。

 

しかし、逆に言えば、自分のように1日に千円失っているかのような逆凄腕トレーダーにとっては、米国市場は損失を出す機会が多くなっているとも言えるので、一概に長けりゃいい、ってものでもないのかもしれないですね。

 

 

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以上、日米市場の営業時間比較でしたが、結構な差があるといって差し支えない結果になったんじゃないかな、と思います。

 

しかしつい今しがた述べたとおり長ければいいってものでもないですが、やはり長く開いていればそれだけ活気が出るのも間違いないですし、少なくともアメリカやヨーロッパのより規模の大きい市場でさえ「昼休みなし」で全く問題なく機能しているので、個人的には、日本市場もこの際お昼休みをやめてみてはどうでしょう、と提言したくなってしまいます。

…いやお前日本株触ってないなら余計なお世話にも程があんだろ、と言われてしまえば、その通りです、としか言えないんですけどね…!