ある休日の朝。その日はちょっと特別な予定があって、いつもより気合が入っていました。
お気に入りの服を着て、ヘアメイクもOK。なのに、最後の最後で「ネイル塗り直したいかも」と思ってしまったのが運の尽き。
「まあ、すぐ乾くでしょ」と思って、出かける20分前にネイルを塗り直しました。深紅のネイルに「よし、いい感じ」と満足したのも束の間。
……数分後、悲劇が起きたんです。
慌てるといいことない
よし出かけようと、ジャケットの袖を捲った瞬間、
「……あっっっ!!!!」
気づいた時にはもう遅かった。
袖口には深紅の染みがついていました。しかも思いっきり。ネイルもぐちゃぐちゃです。これはもうリカバリーできない...結局、綺麗に塗ったネイルを全部落としました。
お気に入りのジャケットはクリーニング行きで、せっかくのテンションも、あれよあれよという間に急降下。時間も、気分も、お金もマイナスです。
「なんであんなタイミングで塗り直したんだろう…」と自分を責めながら、電車に揺られていました。
焦るとうまくいかないのはなぜ?
わたしは、電車の中でこのネイル事件を振り返っていました。「焦ってやると、どうしてこんなにうまくいかないんだろう?」と。
時間に余裕がないと、わたしは「今どうしたいか」が最優先になる。“ちゃんとできるか” “落ち着いて判断できるか” という視点は、スコーンと抜け落ちてしまう。
このときもそうだったに違いありません。「乾くかな?」「服に触れないかな?」といった現実的な判断はどこかへ飛んで、「深紅のネイルにしたい!」という気持ちだけで動いていたんだと思います。
結果的に、ネイルは台無し。服もダメ。気分はどん底。
しかも不思議なことに、「なんとかなる」という思い込みって、何度も繰り返してるのに意外と気づかないんです。“今回はたまたま” “次は大丈夫” って、その場では思ってしまうんですよね。
ちなみに、こういう「自分だけは大丈夫」とか「次こそはうまくいくはず」って思い込んじゃう現象、心理学では「正常性バイアス」とも言われます。都合よく、自分にとってポジティブな解釈をしちゃうクセですね。
ネイル事件は笑い飛ばせる話ですが、日常の中にある “焦り” による失敗の繰り返しって意外と厄介かもしれない。そんな気付きがありました。
余裕を持って準備することで、何が変わったか
それからわたしは、ほんの少しだけ「余裕を意識する」ようになりました。といっても、完璧に時間管理をしているわけではないです。「余裕を持たせた計画を立てる」ようにしただけです。
たとえば、朝の身支度に30分かかるとしたら、+15分して予定を立てます。6:30に起きるところを、6:15にするわけです。
「なんだそんなこと」と思われるかもしれませんが、この「+〇〇分」が効果絶大。時間に余裕があると、自然と心にも余裕が生まれます。
すると、「焦らないのでイライラしなくなる=>人に優しくなれる=>物事がうまく回る=>余裕が生まれる」といった、いい循環に入ることができました。つまり、「余裕を持つ=自分を整えること」だったんですね。
人生にも“余裕”が必要だと思ったあなたへ
ネイル事件で気づいた「余裕」の大切さは、そのまま、これからの人生のことにもつながっているように思います。
焦って進めば進むほど、視野は狭くなるし、大事なものをこぼしてしまうこともある。
でも、少し立ち止まって、準備を整えてから動き出せば、結果的に早くたどり着けることもあるんですよね。仕事に置き換えるとわかりやすいと思います。大きな仕事ほど、事前にしっかり準備期間をとりますよね。
わたしたちが例外なく参加している、一番大きな仕事。それが「人生」だと思うんです。それこそ、一世一代の大プロジェクトです。
そんな大切な人生、改めて考える時間がほしいなと思ったら...
来月、『30年分の幸せを本気で設計する1dayワークショップ』を開催します。この先どんなふうに生きていきたいか、自分とじっくり向き合う90分。慌ただしい毎日の中で、ちょっと立ち止まってみたい方に、そっと届けばうれしいです。
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