副業や独立に興味があり、

「いつかはフリーランスも…」と考えている方にとって、

実際のフリーランス事情は気になるところではないでしょうか?


フリーランス白書2023によると、

フリーランスワーカーの男女比率は女性が54.1%、

男性が43.1%とやや女性の割合が高く、

40代以上のフリーランスが

全体の7割以上を占めているというデータがあります。
ですが、フリーランスを経験した後に

再び会社員に戻る女性も一定数存在します。

今回は、40代女性がフリーランスから会社員に戻る理由を調査し、

安定的なキャリア形成のために知っておきたいポイントをまとめました。

1. 経済的・精神的な安定を求めて

フリーランスにとって最大の課題は「収入の不安定さ」です。

中小企業庁の調査によると、

40代フリーランスの年収は「100万~300万円」が最も多く全体の37.1%、

次いで「300万~500万円」が26.9%となっています。

500万円以上の年収を得ているフリーランスは

全体の14.5%にとどまっています。

「フリーランスには、会社員と違って固定給というものがありません。

そのため、収入は受けた案件の数や単価に左右されることになります。

安定した収入がないことで、

生活をしていくうえでの精神的な不安を感じる」という声が多く聞かれます。

 

起業18フォーラムの調査では、独立・起業した人が

サラリーマンに戻る理由として

「収入が低迷したり、経営が上手くいかなくなったら」が

最も多くあがっており、特に年商500万円未満の人は

22.8%がサラリーマンに戻る可能性があると回答しています。

 

40代という年齢は将来への備えを本格的に考える時期でもあり、

安定した収入が得られる会社員という選択肢に

魅力を感じる女性が多いようです。

 

2. キャリアアップとスキル向上のため

「この先どうキャリアを積んでいくか」は、

40代女性にとって非常に重要なテーマ。
フリーランスでは得にくい、チームでの

大規模プロジェクト経験やマネジメントスキルなどを得るために、

会社員という選択肢に戻る人もいます。

組織の中での成長機会や実績作りが、

将来の選択肢を広げるという観点から、

再就職を前向きにとらえる人が増えているのも特徴です。

 


3. 育児・家庭との両立の難しさ

特に40代女性は「自分や親の体調不良」「介護」など、

家庭での突発的な負担が増える時期でもあります。
フリーランスは自由に働ける反面、

すべてを自己責任で管理する必要があり、

予期せぬ出来事に対応しながら安定収入を維持するのは至難の業です。

企業に所属していれば、有給休暇制度やチームのサポートなど、

一定のセーフティネットが存在するため、

安心感を得たいという理由から会社員に戻る選択をする人もいます。

 


4. 協働や人間関係を求めて

フリーランスは、在宅・一人作業が中心となりがちで、

人との接点が少なく孤独を感じやすい働き方です。
特に40代は、これまでに築いてきた人間関係や

仕事での信頼が力になる一方で、

完全な個人業務に寂しさを感じるケースもあります。

会社組織の中でのチームワークや、

困ったときに助け合える環境は、

精神的な支えにもなりやすいため、

「人とのつながり」を求めて再就職を選ぶ理由として挙げられています。

 


5. フリーランスと会社員の行き来がしやすくなった時代背景

副業解禁やリモートワークの浸透により、

「会社員に戻る=フリーランスを諦める」ではなくなってきています。
本業の安定収入を確保しつつ、

副業として個人の活動を続けるという柔軟な働き方も

現実的になってきました。

そのため、「会社員に戻る=後戻り」ではなく、

「次のステージに進むためのステップ」として

再就職を選ぶ人も増えています。


フリーランスという働き方の魅力

一方で、フリーランスという働き方にも多くの魅力があります。

フリーランスの最大の魅力は、なんといっても「自由度の高さ」。

働く時間や場所、人間関係、仕事の選び方まで、

自分でコントロールできるのは大きな強みです。

 

朝ゆっくり始めて集中できる時間に仕事を進めたり、

カフェや旅先で仕事をしたり…そんな柔軟な働き方は、

会社員ではなかなか得られないものです。

また、成果がダイレクトに収入や評価につながるため、

自分のスキルや工夫次第で仕事の幅が広がり、

やりがいを感じやすいという点もポイントです。

得意なことを活かして誰かの役に立てたとき、

自信やモチベーションにもつながります。

 

最近では副業からスタートする人も増えており、

会社員のままでもフリーランス的な働き方を試すことが可能に。

自分の得意や関心をベースに新しい働き方を探る第一歩としても、

フリーランス的な視点を持つことはきっとプラスになります。

 


まとめ

ここまで見てきたように、フリーランスにも会社員にも、

それぞれの魅力と課題があります。

どちらが「正解」というものではなく、大切なのは、

今のあなたのライフステージや価値観に合った働き方を選ぶこと。
フリーランスと会社員を柔軟に行き来できる時代だからこそ、

「いまの自分にちょうどいい働き方は何か?」を見つめ直しながら、

無理なく次の一歩を選んでいきましょう。

 

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