トリミングサロンでの研修2日目。今日はバーニーズマウンテンドッグのシャンプーを行った。大型犬なので爪も太く硬い。よく走り回っているのだろうか、短く切らないで欲しいというオーダーだった。


シャンプーコースというのは、グルーミングと呼ばれるお手入れ(耳掃除、足裏バリカン、爪切り、ブラッシング)とシャンプーブロー(場合により足まわりカット含む)のみのコースのこと。トリマーからすれば1時間ほどで終わると理想的といえるだろう。


シャンプーカットコースというのは、上記プラス全身カット、つまりトリミングが含まれるコースのことだ。こちらはボディバリカンやハサミ仕上げなど工程によるものの、2時間〜多くても3時間ほどで終わると理想的。


とはいえ、理想と現実は違うもの。トリミングサロンには、噛みつき怒る犬や特定の作業でのみ嫌がり激しく暴れる犬、とにかく容態を注視しながら行う必要がある犬など、様々な犬が来店するが、プロのトリマーと名乗る以上、「ちょっと出来ません」は通用しない、という訳だ。

ただし、急変する可能性がある、トリマー1人で施術するのは無理だと判断された場合はこの限りではない。


こんなことをつらつらと書いているわたしだが、頭で描く理想像と自分の実力がかけ離れていることがある。理想ばかり高く、頭では分かっているがどうしても実力が伴わない。本当はもっとうまくなりたい、もっと時短かつ効率的にトリミング出来ないだろうか。どうしたら…どうしたら。先輩を見ていても、己に吸収出来ないのなら意味はない。


トリミングの専門学校(スクール)には、ライセンスという個人のレベルがあるのだが、安心して1人で1頭を任せられるA級または1級、まあとりあえず1人で任せられるかな…という基礎(普通)レベルのB級または2級、ちょっと1人で1頭は任せられないC級または3級と、大体3つの階級に分けられている。

卒業時に、基準レベルとなるB級または2級ライセンスを保有していれば、まあとりあえずは大丈夫かなというところだ。

たが、もちろん技術レベルには個人差があって、元々飲み込みが早く最早トリマーになるために生まれてきたのかというレベルの者もいれば、飲み込みが非常に遅く何をやっても空回りしてしまい、現場で長続きせずあちこち渡り歩く者もいる。


後者にはなりたくないと思いつつ、やっぱり理想だけは高いわたしであった。