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【GIMP】トーンカーブで色を調整する

前回掲載した「GIMPでネオン風ロゴを作る」の中で、トーンカーブを使う部分についてよくわからないという意見をいただいたので、その部分を少し詳しくやってみようと思う。

読み返してみたら確かにその部分だけスクリーンショットも少ないし、あっさり終わってるよね…。

こういった、「ここをもう少し詳しく」というご要望はあればどしどしお寄せください。(関係ないけどこういうときなんで「どしどし」なんだろう…)


では、前回のエントリをベースに、トーンカーブを使う部分の前後を復習してみる。

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今回はここから始める。

--ここまでの手順--

・最初にベースとなるテキストを入力
・テキストの縁取りとなる選択範囲を作って白で塗る
・そのレイヤーを複製してガウシングぼかしを5ピクセルでかける
・ぼかしたレイヤーをさらに複製し、ガウシングぼかしを20ピクセルでかける
・ベースにしたテキストレイヤーは非表示にする


ではここからの作業を細かく見ていこう。
まず、念のために今それぞれのレイヤーはどんな絵が入っているのか確認してみよう。

一番上のすごくぼけたレイヤーはこんな感じ。
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次の少しぼけたレイヤー。
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ボケていない、光っていないネオン管のレイヤー。
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このうち、すごくぼけたレイヤー、少しぼけたレイヤー、一番下の背景、の3つを表示する。(ぼけていない、光っていないネオン管のレイヤーは非表示にする)

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この状態で一番上のレイヤー(別にどのレイヤーでも良いんだが、まぁ一番上にしとこう、という程度の話)を「右クリック→可視部分をレイヤーに」を実行する。

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これはその名の通り、今見えている絵を一枚に統合して新規レイヤーに複製する(できたレイヤーは「可視部分コピー」という名前になる)、という操作をしてくれる。

◇◇◇コラム◇◇◇
少々脱線するが、ここで可視レイヤーを統合する理由を少しお話しておこう。
このあとトーンカーブを使って、光がにじんでいる部分(要するにぼけている部分)に色をつけようと思うわけだが、白いピクセルにトーンカーブをかけても色がつかないのだ。
今回、効果をかけたいレイヤーは白がぼかされているため、一見グレーっぽく見えているわけなんだけど、これは背景の黒があるからそのように見えているだけで、実際は白いピクセルしかなく、その粗密具合でにじんでいる感じが表現されている。
なので、統合する前のぼけたレイヤーにいくらトーンカーブをかけても色はつかないわけ。
それじゃぁ困る!ということで、背景の黒と一緒に統合してしまう。するとグレーに見えている部分はグレーのピクセルになるため、そこにはトーンカーブで色をつけられるということになる。

そういう目的で、ここで「可視部分をレイヤーに」を実行するのであった。



このあとは、今できた「可視部分コピー」というレイヤーで操作を行うので、これだけを表示し、あとは非表示にしてしまおう。

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このレイヤーを選択し、「色→トーンカーブ」を実行する。

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トーンカーブの操作は前回と同じなので前回の画像を流用するが、↑のプルダウンメニューからカーブを適用するチャンネルを選択する。ここでは赤、緑、青の3つにそれぞれかけていく。

ここでかけたカーブは以下のような感じ。

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色を操作する場合はこの3色、明るさを操作する場合は「輝度」、不透明度を操作する場合は「アルファ」を選択してカーブをかける。慣れてくると「色相・彩度」や「レベル」、「コントラスト」などの調整をすべてトーンカーブだけで行えるようになる。

※完全に余談だが、かつてPhotoshopの黎明期には、「トーンカーブだけで10年食える」と言われた時代があった。そのぐらい奥が深く、これを使いこなせるようになれば一人前(かどうかはわからんw)。

★TIPS★
ちなみに、トーンカーブは実行すると、そのときのパラメータ(操作したデータ)を記憶しておいてくれる。

今回僕は、前回のエントリを書いたときのデータ(2月7日のもの)を呼び出して同じカーブをかけた。

下の図の赤丸部分からプルダウンを開くと、過去に使ったときのデータが日付の名前で自動保存されている。
また、意図的に保存したい場合は、その右側にある「+」のマークを押し、名前を付けてカーブを保存しておくことができる。

たとえば、大量の写真を全部同じ感じのセピア色にしたい、などという場合、ひとつじっくりと作り、できたカーブを保存しておけば同じ設定で他の写真にもどんどんかけていくことができる。

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ここまでの操作で、絵はだいたい次のようになったはず(カーブが微妙に違うと思うので色味は少し違ってもOK)。

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これでほぼ作業は終わり。
あとは合成(コンポジット)するという作業になるわけだが、実はこの部分がかなり重要。


まず、今カーブをかけたレイヤー(「可視部分コピー」というレイヤー)を複製する。

複製したら、非表示になっているレイヤーのうち、「背景」と「光っていないネオン管」を表示する。

つまり、背景、光っていないネオン管、可視部分コピー(色のついたボケレイヤー)が2つ、という全部で4つのレイヤーが表示されている状態にする。


そして、背景以外の3つのレイヤーについて、次のように設定する。

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ここまで作業を終えて、絵は次のような感じになっているはず。

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これで終了だ。続きは前回のエントリで確認してみてほしい。

◇◇◇コラム◇◇◇
今回のネオンでは、実は最後の合成(コンポジット)事に上のレイヤーをスクリーンで乗せて調整するということを始めから想定して、素材を作っていっている。芯になる光っていないネオン管のレイヤーに色をつけていないのはそういった理由。
また、素材自体に色を付けず、モノクロの素材をカラーカーブでいじっているのも、カーブを変えればどんな色にでも調整できるから、という理由だ。「可視部分をレイヤーに」を実行したあと、レイヤーを削除せずに残しておいたら、またそこから実行しなおし、別の色にすることもできる。
この辺が、色のついた素材で初めてしまうとあとあと調整できなかったりするわけ。


いわゆるチュートリアルでは、操作法は解説されているけれど、そこへ至るまでの思考のプロセスについては触れられていないことが多い。なのでこのブログでは、なるべく「どういう発想でそういう方法を採用するのか」ということに触れながら、みなさんがものを作るときにどう考えて作ればいいか、というところに応用できるような解説を目指そうと思う。まぁどこまでできるかわからないけれど。

ご要望、ご質問などなどあればぜひメッセージくださいませ。