昨日は休日だった
久しぶりに晴れて暖かった
ちょっと前にちょっと離れた灯台の町にある
老人施設に移ったおばさん
まだ60代だけど急に元気なくなって・・
食べ物を飲み込むこともできなくなって
胃に穴を開けてそこに流動食を点滴で・・
ずっと気になってて
会いに行ってきた
おおよその場所はわかってたけど近くまで行って
その施設どこかわからん( ゚ ▽ ゚ ;)
すると前方から歩いてくる第一村人発見!
無事にたどり着けました
玄関で挨拶して手の消毒してマスクつけて
おばさんの部屋に案内してもらった
ベッドに横たわり大好きな氷川きよしを聴いてた
俺が行くと目が大きくなって涙がこぼれた
話しかけてもはっきりとした言葉にはならず
「ああ」 とか「うん」 だけ
でも 「 きたよ 遅くなってごめんね
俺 誰かわかる?」 って言ったら
「 ○○○○ 」 ってはっきり言って笑ってくれた
そのあとずっと泣いたり笑ったり
でも はっきり言葉でわかったのは
俺の名前だけだった
涙がこぼれそうになるのを我慢して
「 泣いたら元気なくなるよ いつも笑ってないと」
って言ったらまた泣いてた
辛いよね 一人ぼっちでずっとベッドの上で
不安で寂しいよね
今度 きよしの新しいカセット買っていくね
それまで毎日頑張って生きててね
ほっぺたをなでて
「 また来るね 」 と手を振って施設を出ました
また今度 晴れた休みの日に会いに行こう
昨日は空も海もおばさんも綺麗だった
菜の花 咲いてた
駅前でアンケート調査で 何で俺ばっかこんな目に
バインダーなんか首から下げ 誰からも目をそらされ
見ず知らずの奴になんか 教えるもんかよ個人情報
もう空は薄い藍色 改札越えたら何色?
ビルの壁ではタイトルマッチ 日本人初のヘビー級
背広姿がシャドウボクシング 女子高生はそいつを写メ
几帳面が売りの先輩は 奥さんが出ていったらしい
大声でデスク蹴っ飛ばし 大事なデータを飛ばしちゃった
"出会い"はあの人にもあって 一緒になったんだろうな
どんな出会いだったのか? 何故だか妙に気になった
まるで進まないアンケート 自信喪失へこんじゃうよ
そんなふうにさけないで
ベリー ベリー ストロング いつか 誰かが言ってた
ベリー ベリー ストロング 強い絆の話だよ
ベリー ベリー ストロング ああ つながってる誰かと
ベリー ベリー ストロング いつ どこで 会う?
ボクシングはもう2ラウンド じょじょに膨らむ人だかり
誰かが「倒せ!」と叫んで チャンピオンが不敵に笑う
正面から歩いてくる 髪を束ねた女の人は
連敗続きのこの俺に「いいですよ」と言ってくれた
受け入れられるって嬉しいな! 肩の力も抜けていく
「立っている仕事は大変ですね」やさしいねぎらいの言葉
ふいに俺は答える「でも座りっぱなしも大変でしょうね」
自分の仕事が一番辛いと思う奴にはならない
彼女の親指あたりに マジックのメモ書きで「シャンプー」
俺は別に何の気もなく それを見て呟いた「シャンプー」
彼女小さな声で「今日、安いんですよ。忘れないように」
その姿可笑しくて
ベリー ベリー ストロング それが 劇場じゃなくても
ベリー ベリー ストロング 知りたい 絆ってやつを
ベリー ベリー ストロング ああ つながってる誰かは
ベリー ベリー ストロング いま どこに いる?
翌日の新聞には"新チャンピオン誕生"の文字
お祭り騒ぎのワイドショー 知ったかぶりのコメンテーター
コンビニでサンドイッチ買って 会社の前で食べ終える
パソコンに向かう先輩が 今日は少しだけ笑ってる
「夕べ電話で話したんだ。ずっと音信不通だったから、
電話でも繋がってたのが嬉しい」と言って笑った
「どんな風に出会ったんですか?」俺は素直に聞いてみる
先輩は少年のように 耳まで真っ赤に染めてる
「聞いたら絶対笑うよ」 「大丈夫、笑いません」
十歳も年上の人が その瞬間まるで同級生
「横断歩道で財布を拾ってあげたのが最初だよ。陳腐だろ・・・」と照れた
ベリー ベリー ストロング 胸に 鳴り響くティンパニー
ベリー ベリー ストロング 強い絆の話だよ
ベリー ベリー ストロング ああ つながってる誰かと
ベリー ベリー ストロング いつ どこで 会う?
ベリー ベリー ストロング 会いたい あなたを見つけたい
ベリー ベリー ストロング まだ 気付いていないだけかな・・・
ベリー ベリー ストロング ああ つながってるあなたは
ベリー ベリー ストロング もう そばに いる?
*斉藤和義 「 ベリーベリーストロング 」
















